音羽の自然と歴史その9

御足摺水(あしずりのみず)


 御足摺水(あしずりのみず)四ノ宮・人康(さねやす)親王陵墓の少し東側の奥まった所に,人康親王ゆかりの「琵琶琴元祖四ノ宮大明神」というお社(やしろ)があります。これは,人康親王をまつるもので,武士の世の中だった江戸時代には,毎年(旧暦)5月5日になると,目の見えない人たちに琵琶を教えた人康親王のたましいをなぐさめるために,全国から琵琶法師たちが集まり,ここで琵琶を演奏したと言われています。
 そして一時期はすたれていたのですが,今から93年前(1915年)に,明治時代,東海道の四ノ宮で「やましな飴」というのを売っておられた松村輿(よ)三郎さんという人が,石垣などを整備しておまつりしたものです。そしてその奥には,「御足摺水(あしずりのみず)」という石碑がたっていて,横の小川から水が湧き出ています。これは人康親王が地面を足で摺った所,水が湧き出てきたところという伝承からきています。
    地元の人の話では,水の湧き出る所は,本当はもう少し北側の山手の方だったらしいのですが,昔の国鉄,今のJR線が作られてからこの地になったということでした。「泉水町」の名の通り本当に水が湧き出ているのですね。

(記事 S.A)

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