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室町小学校創立記念日ー133周年ー

平成14年10月1日

創立記念朝会の校長講話より「3本の木」

 今日10月1日は,室町小学校の創立記念日です。学校の133歳の誕生日なのです。
 室町小学校は,はじめから室町小学校という名前ではありませんでした。今から133年前(明治2年),室町の町内の方々が,子どもたちが勉強する学校を作ろうと,今の室町学区の中に,3つの小学校を作ったのです。玄武校,竹園校,木下校の3つの小学校です。明治26年,今から107年前に,その3つの学校が一緒になって,現在の場所に室町尋常小学校ができました。
 今日は創立記念日にちなんで,学校に長い間生き続けてきた植物,3本の木についてお話します。
 まずはじめに,いっしょに並んでいる2本の木から話します。この2本の木は,どんな木かわかりますか。学校で一番大きな木といえばわかりますね。そうです,ジャングルジムの横にある「ヒマラヤスギ」とすぐ横にある「カイズカイブキ」という木です。カイズカイブキはどんな木かというと,皆さんが木登りをする木のことです。 

 この2本の木はいつから生きているのでしょう。この木について調べてみました。 今から66年前の昭和9年9月21日,室戸台風という大変大きな台風が近畿地方を襲いました。この台風で,京都の町にも大きな被害が出ました。亡くなった人も多くありました。市内の学校では,校舎が倒れた学校も多くありました。
 この時に,室町小学校の校舎も大きく傾いて使えなくなってしまったのです。そこで,新しい校舎を建てることになったのです。この新しい校舎は,今から64年前の昭和11年の11月に完成しました。校舎が完成した時に,校舎の南側の窓ぎわに,小さなヒマラヤスギとカイズカイブキの苗を植えました。木の大きさは,みんなの腕の大きさくらいだったと思います。この木がどんどん大きくなってきました。とくに,ヒマラヤスギは,1階の教室の高さもなかった木が,3階の教室を越えるような高さまで大きくなったのです。ところが,この校舎も50年以上(54年)が過ぎて,ずいぶん古くなってきました。そこで,平成3年から取り壊され,また,新しい校舎が建てられることになったのです。この校舎が今皆さんが使っている校舎です。平成4年の3月に完成しました。4年生の人たちが生まれた年ですね。この校舎の工事が始まるときに,8本のヒマラヤスギと5−6本あったカイズカイブキの木は,工事の邪魔になるので切り倒されることになったのです。ところが,そのときの校長先生だった,森田校長先生が,前の校舎と一緒に生きてきた木ですから,全部切ってしまうのは,かわいそうだと思われて,何とか,ヒマラヤスギとカイズカイブキを1本ずつ学校に残したいとお願いされたのです。そして,最も形のよいヒマラヤスギとカイズカイブキを1本ずつ今の場所に植えられたのです。大変大きな木を植え替えるのですから,枯れてしまわないかとても心配だったそうです。でもこの2本の木は,大地に根を張り,今も元気です。これからも長い間,室町校の子ども達のようすを見守ってくれることだと思います。
 さて,もう1本の木は,今話した木より古くからありました。
それは,サルスベリの木です。なぜサルスベリというのか,木をみるとすぐにわかります。木の幹の表面がすべすべしています。それで,木登りの得意なサルも滑ってしまいそうな木という意味です。別の名前を「百日紅」(ひゃくじつこう)といいます。
「百日紅」と書いてさるすべりとも読みます。この木は,夏から秋にかけて長い間,花を咲かせるのでこの名前があります。

 どこにあるかわかる人はいますか。室町校の正門のところに,赤い花を咲かせている花があります。
 実際に見てください。そうすると不思議なことがわかります。それはなにか。大きなヒマラヤスギより古くから学校にあるのに,とても小さな木なのです。それはなぜでしょう。この疑問について調べてみました。
 去年のある日,校門の所で仕事をしている時に,先生より少し先輩の地域の方とお話をしました。その方が,「僕らが小学生の時に,ここに大きなサルスベリの木があった。」とおっしゃたのです。あとになってその言葉が気になって,小さなサルスベリの根元を調べてみたのです。ツツジが茂っていて外からは見えません。ツツジの木をかき分けて根元をみてびっくりしました。そこには,大きなサルスベリの切り株の跡らしきものがあったのです。切り株の大きさは25センチぐらいはあるかと思いました。その切り株の端から数本の新しい芽が出ていたのです。今の小さなサルスベリの木は,昔あった大きなサルスベリの命を引き継いで生きていたのです。 
 この大きなサルスベリの木は,多分,3つの小学校が合併して,今の場所に室町小学校が建てられたときに,校門や校門の周りの植込みを造るときに植えられた木ではないかということです。
すると,このサルスベリの木は,明治26年から今日までの109年間,切り倒されても命をつないで生き続けていることになります。
 この木も,これから長い間,前の大きなサルスベリのようにどんどん大きくなって
いくことでしょう。                    (白石 悦徳)
 

作文の発表 ー 創立記念朝会で2人のお友達が作文を発表しました。

      おかあさんとぼくは同じ小学校
                       2年生 K君
 おかあさんは,ぼくと同じ小学校にかよっていました。
 いつもあさは,お友だちといっしょになかよく学校に行きました。おかあさんが1年生のとき,新しい体いくかんになったそうです。ぼくも1年生のときに,新しい体いくかんになったので,同じだねと話していました。プールとしょくいん室の
あるたてものは,おかあさんもつかっていました。
 いつも学校にきたらなつかしそうに見ています。
 ぼくも大きくなったら,なつかしくなるのかなあと思いました。
    室町小学校そう立記念日おめでとう
                       3年生 I さん
 今日,10月1日は,室町小学校の133回目のおたん生日です。わたしの父と,父のお姉さんもこの小学校の卒業生です。昭和30年代のころは,子どもの数が多くて,1クラスに50人ぐらいいたそうです。クラスも1組から8組までありました。プールも昔は,飼育小屋のあたりにありました。
 そして,放送室が火事で焼けるというざんねんな事もあったそうです。そのころに比べると,校舎が変わり,体育館も
変わりました。たくさんの人の思い出の中にある室町小学校,わたしもすてきな思い出を作っていきたいと思います。