総合学習「たかくら」プラン

 
第1章 総合学習「たかくら」の目標及び内容
 
第1節 総合学習「たかくら」の目
 
1 目 標
  
 子どもたちが生活している地域社会を学習の基盤に,子どもの興味・関心や地域・学校の特色を生かした学習活動を通して,社会生活や自然環境等についての認識を深め,小学生なりの生き方を探求実践する資質や能力,態度を育成する。
 
 
2 学年の目標
(1) 学年目標の構造
各学年の目標は,総合学習「たかくら」のねらいを実現するため,学習内容と児童の発達段階を考慮し,理解,態度,能力の統一的な育成を目指し,それぞれに関する目標から構成する。
3年では,自分たちの住んでいる地域の文化や自然,社会と自分たちのくらしとのかかわりの学習を通して,4年では,自分たちの住んでいる地域社会の福祉・健康と自分たちのくらしとのかかわりに関する学習を通して,5年では,地域の文化や伝統と自分たちのくらしとのかかわりに関する学習を通して,6年では,すべての領域を対象としてそこから選んだ個人研究テーマの学習を通して,児童に育成する理解,態度,能力に関する目標を掲げる。
 
(2) 各学年の目標の系統
各学年の目標の系統を,理解に関する目標,態度に関する目標,能力に関する目標に分けて示す。 

@ 理解に関する目標
社会的事象や自然事象についての知識・理解にかかわる理解目標
○ 3年
・ 地域の自然の様子,生き物や動植物などの自然環境,地域の文化や産業の様子について理解できるようにする。
・ 外国の文化や言葉について理解できるようにする。
○ 4年
・ 障害のある人やお年寄りの生活と生き方,自分の心身の健康について理解できるようにする。
○ 5年
・ 地域に伝わる伝統的な文化と産業について理解できるようにする。
○ 6年
・ 個人研究テーマについての内容が理解できるようにする。
 
A 態度に関する目標
社会的事象や自然事象への関心・意欲・態度にかかわる態度目標
○ 3年
・ 地域の自然や社会に親しみをもつようにするとともに,地域社会に対する愛着を育てるようにする。
○ 4年
・ 障害のある人やお年寄りに関心をもつようにするとともに,共に生きていくことが大切であることを自覚できるようにする。
・ 心身の健康について関心を持つとともに健康な生活について自信を育てるようにする。
 
○ 5年
・ 地域に伝わる伝統的な文化と産業について関心を深めるようにするとともに,それらに対する誇りを育てるようにする。
○ 6年
・ 個人研究テーマの内容について関心を深めるようにするとともに,粘り強く課題解決する自信を育てるようにする。
 
B 能力に関する目標
課題設定から解決への技能や表現,生活に生かすことにかかわる能力目標
○ 3年
・ 地域における社会的事象や自然事象の観察や調査,体験を通して,課題に気付き,課題解決の過程において調べたことや体験したことを表現し,実践し ようとする。
○ 4年
・ 地域社会の福祉と健康についての具体的な調査,体験を通して,課題を設定し,課題解  決の過程において調べたことや体験したことを表現し,実践しよ うとする。
5年
・ 地域に伝わる伝統的な文化と産業についての具体的な調査体験を通して,課題を設定し,  課題解決の過程において調査したことや体験したことを表現し,実践しようとする。
○ 6年
・ 個人研究テーマについて課題を設定し,課題解決の過程において調査体験したことを効果的に表現し,自分たちのくらしに生かすようにする。
 
 
第2節 総合学習「たかくら」の内容
 
(1) 3年の内容
地域の自然や文化,社会について,次の5項目から構成。
ア 自分たちが住んでいる地域の川や植物,動物などの様子
イ いもの栽培などの自然体験活動
ウ 外国の文化や言葉
 地域の手づくり名人
オ 自然の恵み(食) 等
 
(2) 4年の内容
地域社会の福祉・健康について,次の4項目から構成。
ア 障害のある人の生き方
イ お年寄りの生き方
ウ 地域の福祉活動
 健康な生活
オ 住みよい街  等
 
(3) 5年の内容
 地域の文化・伝統について,次の2項目から構成。
ア 祇園祭と日本の伝統
 個人研究テーマ
ウ 伝統文化としての華道
 
(4) 6年の内容
 個人研究テーマ等について,次の2項目から構成。
ア 個人研究のテーマ
イ 伝統文化としての華道
第2章 各学年の目標及び内容
 
 
第1節 3年の目標と内容
 
 目 標
 
(1)地域の自然や文化,産業に親しみを感じるとともに,地域社会に対する愛着をもとうとする。また,外国の文化や言葉に親しみを感じるとともに,関心を深 めようとする。
(2) 地域の自然や文化,産業,また外国の文化と自分たちのくらしとの関連について考え,生かす。
(3) 地域における社会的事象や自然事象の観察や調査体験を通して,課題に気付き,課題解決の過程において調べたことや体験したことを表現するとともに,自然・環境・文化と自分たちのくらしとの関連について考える力を育てるようにする。また,外国の文化や言葉についての学習や外国の人とのふれあいを通して体験したことを表現する。
(4)地域にすむ生き物や動植物などの自然環境,地域の文化や産業の様子について理 解する。また,外国の文化や言葉の楽しさについて理解する。
 
2 内 容
 
(1) 自分たちが住んでいる地域の川や植物,動物などの様子について,観察や調査活動を行い,自然と自分とのかかわりについて考えるようにする。
(2) いもなどの栽培活動を通して,自然のすばらしさ,不思議さについて理解と関心を深めるようにする。
(3) 外国の文化や言葉について親しみをもち,関心を深めるようにする。
(4) 地域の文化や産業について親しみをもち,地域社会に対する愛着をもつようにする。
 
 
第2節 4年の目標と内容
 
1 目 標
 
(1) 障害のある人やお年寄りに目を向け,共に生きていくことが大切であることを自覚する。また,心身の健康について関心をもつとともに健康な生活について自信をもつようにする。
(2) 福祉や健康と自分たちのくらしについて考え,生かす。
(3) 地域社会の福祉と健康についての具体的な調査,体験を通して課題を設定し,課題解決の過程において調べたことや体験したことを表現する。
(4) 障害のある人やお年寄りの生活と健康な生活について理解する。
 
2 内 容
 
(1) 障害のある人やお年寄りのくらしと生き方等について,調べたり共に活動したりして,共に生きていくことの大切さについて考えるようにするとともに,福祉と健康についての理解と関心を深めるようにする。
(2) 地域の福祉諸団体の方々とともに活動することを通して,お年寄りのために貢献できることを考えるようにする。
 
 
第3節 5年の目標と内容
 
1 目 標
 
(1) 地域に伝わる伝統的な文化と産業について関心を深めるようにするとともに,それらに対する誇りをもとうとする。また,個人研究テーマの内容について関心を深めるとともにねばり強く課題解決する自信を育てるようにする。
(2) 伝統的な文化・産業と自分たちのくらしについて考え,実践する。また,個人研究で取り上げたことがらの意味と自分のくらしとの関連について考え,実践する。
(3) 地域に伝わる伝統的な文化と産業,個人研究テーマについての具体的な調査体験を通して課題を設定し,課題解決の過程において調査したことや体験したことを表現する。
(4) 地域に伝わる伝統的な文化や産業について理解する。個人研究テーマの内容を理解する。
 
2 内 容
 
(1) 祇園祭や日本の祭について,祭に従事されている方々に調査したり,インターネッ トから情報を収集したりして,祭に対する願いや思いについて考えるよ うにするとともに,祇園祭等の伝統的な行事についての理解と関心を深めるようにする。
(2) 伝統文化としての華道について,生け花体験を通して理解と関心を深めるようにする。
(3) 個人研究テーマについて,インターネットや資料をもとに調べたり,実験をしたりして,課題についての理解と関心を深めるようにする。
 
 
 
第3節 6年の目標と内容
 
1 目 標
 
(1) 個人研究テーマの内容について関心を深めるとともにねばり強く課題解決する自信を育てるようにする。
(2) 個人研究で取り上げたことがらの意味と自分のくらしとの関連について考え,実践する。
(3) 個人研究テーマについての具体的な調査体験を通して課題を設定し,課題解決の過程において調査したことや体験したことを表現する。
(4) 個人研究テーマの内容を理解する。
 
2 内 容
 
(1) 個人研究テーマについて,インターネットや資料をもとに調べたり,実験をしたり して,課題についての理解と関心を深めるようにする。
(2) 伝統文化としての華道について,生け花体験や生け花の歴史を通して理解と関心を深めるようにする。