学校長からのお便り

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なかまの日(障害について知ろう)と総合育成支援教育ボランティア養成講座について

 今月のなかまの日(学級指導)には,それぞれの学年にあわせて「障害について知ろう」というテーマで学習をしています。お話や資料をもとに,また東総合支援学校に通っている児童との交流を通して,学習をすすめています。学習したことを家庭に帰って伝えている児童もいることでしょう。 
さて今月11月4日から,本校を会場にして,地域の障害のある子どもの教育を支援する『総合育成支援教育ボランティア養成講座』が実施されています。その講座には募集予定人数20名を大幅に超える30名近くの方が受講されています。総合育成支援教育(京都市では障害のある児童・生徒への教育をこのような名称で呼んでいる)に対する関心の高さがわかります。 
 いま大切だといわれていることは,障害のある児童生徒が,その子なりに自立と社会参加ができるように,また,児童生徒一人一人が持つ可能性や能力を発揮できるように,必要な支援や環境を用意していくことです。
 近年,障害に対するとらえ方が変化し,より具体的になってきました。
その人には「障害がある,障害を持っている」という個人の条件として障害をとらえることから,“まわりとの関係”のなかで障害をとらえるようになってきました。そうすると,その人が能力を最大限発揮して社会参加することが制約されていることが“障害”であり,どんな重度の障害のある人でも,その人が活動できる状況をまわりがつくることにより,その人なりの自立と社会参加ができるという考え方に変化してきました。障害のある児童生徒が自らの可能性や能力を発揮するために,“まわり”が必要な支援や環境を用意することが,必要であるという考え方です。その子にあった学びや支援を提供することが大切だと言うことです。
 少々まわりくどい説明になりました。
例えば,皆さんは小中学校時代に漢字をどのようにして覚えられたでしょうか。
 ひたすら同じ漢字をトート一面に書き続ける・ドリルや問題集を使う・その漢字を使った熟語と一緒に覚える・声に出しながら漢字を何度か書いて覚える・目に見えるように紙に書き,張り出して覚えるなど,自分なりの方法があったはずです。自分が得意とする覚え方があったことでしょう。
障害がある人も障害のない人も,その人なりの得手不得手があります。その人は何が得意で何が不得意なのかを知り,その人に合った学び方や教え方,またそうできる環境を提供することが大切だという考え方です。

 総合育成支援教育ボランティア養成講座では,このような考え方をもとに様々な研修や講義が行われています。今までに実施された養成講座を修了された方が,本校で総合育成支援員として活躍して頂いています。


養成講座 内容

第1回

ボランティアの基本,支援の大切さ              

京都市の障害のある子どもの教育の今

第2回

発達遅滞,肢体不自由とは

自閉症とは

第3回

LD,ADHD,高機能自閉症等とは

障害のある子どものサポート パート1         

第4回

子育て体験談

障害のある子どものサポート パート2

第5回

ボランティアを体験してみよう       

修了式



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