学校長からのお便り 5月号

胸に打つ 鼓動とともに すすきゆれ    

                                                       

  そんなの関係ない

子どもたちの口から最近よく「そんなの関係ない」という言葉が発せられています。友だちとの会話の中や,家族との会話の中でも出ているようです。

 あるタレントがテレビで演じているそうです。 
世の中のことを風刺しながら,視聴者に訴えていく芸風なのでしょうか。
面白いとの評判も聞きます。

 子どもたちはいったいどんな場面で「そんなの関係ない」と発しているのでしょうか。気をつけていかなければと考えています。


 ところで,私たちが生活を営んでいくには,必ず,誰かとあるいは何かと関わりを持たなければ,日常生活を送ることができません。

 例えば,中東で紛争や戦争が続いていること。遠くの地でおこっているから,「そんなの関係ない」のではなく,そのために原油の価格が上昇し,ガソリンや灯油の価格に直接影響しているのです。

 国内で起きている事件,例えば加古川市で起こった女児が何者かに命を奪われるという事件も対岸の出来事でなく,身近な問題として,子どもたちの安全を守ることや,日常生活の安全を考えることにも関わっています。
 友だちとの間で生じる喜怒哀楽を伴う出来事も,自分が当事者でなくても様々な面で関わりがでてきます。

 「そんなの関係ない」と,他人事のように,あるいは「そんなの関係ない」と軽く流す前に,身の回りの出来事に関心を示し,自分なりに,そしてできれば客観的に考える姿勢を持ちたいものです。自分自身で努力をしながら。 



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