襷(たすき)継ぐ 手に手に映える 木の葉雨

 紅葉も終盤を迎えました。一陣の強い風がザーッと吹くと,木の葉が一斉に舞い落ちてきます。赤く紅葉した桜や楓からは,朱色の葉が舞い落ちてきます。黄色くなった榎からは小さい葉がマフラーのようにたなびきながら流れてきます。山吹色のイチョウの葉はくるくると回りながら,やさしい吹雪のように。まさしく木の葉雨。すばらしい日本語表現です。 
大文字の予選会,残念ながら入賞はなりませんでした。連日のように疏水べりでの練習。予選会間近になってからは襷を渡す練習も繰り返してきました。襷はただ単に,バトン代わりの布を渡すのではありません。

 熱い思いそして,期待,励ましなどの想いをたくさん込めて託されるもの。渡す瞬間,その瞬間が,想いをつなぐとき,応援する人々の視線もその一瞬に注ぎ込まれる。手と手,それを仲介する襷にだけ眼が釘付けになる。手,襷,手,そこだけがクローズアップされて眼に映る。木の葉雨,襷をつなぐ手に,駆ける子どもらに降り注ぐ朱や黄色の木の葉雨。がんばれ,全力を出し切れ,思わず熱い声援を送ってしまう。

 そんな瞬間から「襷(たすき)継ぐ 手に手に映える 木の葉雨」

                           




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