つれづれに 秋という字を ながめおり
秋にちなんだなつかしい唱歌もたくさんあります。口ずさむとふるさとの秋や秋景色が、次々と浮かんできます。体の中に秋が入りこんでくるような感じもします。
「もみじ」(作詞:高野辰之 作曲:岡野貞一) 「まっかな秋」(作詞:薩摩忠 作曲:小林秀雄) 「夕焼け小焼け」(作詞:中村雨紅 作曲:草川信) 「赤とんぼ」(作詞:三木露風 作曲:山田耕筰) 「里の秋」(作詞:斎藤信夫 作曲:海沼實) 「虫のこえ」(作詞・作曲:不詳) 「どんぐりころころ」(作詞:青木存義 作曲:梁田貞) 「村祭り」(作詞:葛原しげる 作曲:南能衛) 「秋の子」(作詞:サトウハチロー 作曲:末広恭雄) |
「秋の子」(作詞:サトウハチロー 作曲:末広恭雄)
すすきの中の子 一,二,の三人
はぜつりしてる子 三,四,の五人
どこかで やきぐり やいている
つばきを のむ子は 何人だろな
かきの実みてる子 一,二,の三人
さよならしてる子 三,四,の五人
ごはんに なるまで おもりする
おんぶを する子は 何人だろな
ひぐれに走る子 一,二,の三人
ふろたきしてる子 三,四,の五人
こおろぎ あちこち なきだした
さみしく 聞く子は 何人だろな
「小さい秋見つけた」(作詞:サトウハチロー 作曲:中田喜直)
誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた
めかくし鬼さん 手のなる方へ
すましたお耳に かすかにしみた
よんでる口笛 もずの声
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
お部屋は北向き くもりのガラス
うつろな目の色 とかしたミルク
わずかなすきから 秋の風
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
誰かさんが 誰かさんが 誰かさんが みつけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
むかしの むかしの 風見の鳥の
ぼやけたとさかに はぜの葉ひとつ
はぜの葉あかくて 入日色
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた
「里の秋」(作詞:斎藤信夫 作曲:海沼實)
静かな静かな 里の秋
お背戸に木の実の 落ちる夜は
ああ 母さんとただ二人
栗の実 煮てます いろりばた
明るい明るい 星の空
鳴き鳴き夜鴨(よがも)の 渡る夜は
ああ 父さんのあの笑顔
栗の実 食べては 思い出す
さよならさよなら 椰子(やし)の島
お舟にゆられて 帰られる
ああ 父さんよ御無事(ごぶじ)でと
今夜も 母さんと 祈ります