【京都市青少年科学センター】
「ヨウ素液」で「でんぷん」調べ
準備するもの
- ヨードチンキ(傷口の消毒用として薬局で市販されているもの)
※ヨウ素系のうがい薬も利用できます。 - 調べてみたい身近な食品
- スポイト
ヨウ素液を作ろう
ヨウ素液はヨードチンキ(または,うがい薬)を水で薄めて作ります。
ヨードチンキなら100倍,うがい薬なら20倍程度に薄めるとよいでしょう。
※観察し易い結果になる濃さを見つけましょう。
写真1 薄めて作ったヨウ素液とヨードチンキ
身近な食品に含まれるでんぷん調べ
調べたいものにヨウ素液をスポイトなどで数滴落とします。
ごはん,パン,うどん,餅,じゃがいもなどを調べてみましょう。
他にもいろいろなものを調べてみましょう。
写真2 身近な食品を調べた例
(左から,パン,うどん,もち)
写真3 ちくわ(左)やプリン(右)
ヨウ素液を落とすと色の変わるものがありました。この反応を「ヨウ素でんぷん反応」といい,でんぷんが含まれていることを示しています。含まれるでんぷんの量などには違いがあります。
写真4 顕微鏡でみたでんぷん(400倍)
ヨウ素でんぷん反応は,一般には青紫色になるといわれます。しかし,赤紫色や赤色に変色することもあります。これは,でんぷんの種類が少し違うからです。
(例)
・かたくり粉(じゃがいもでんぷん) 青紫色
・わらびもち粉(サツマイモでんぷん) 紫色
・コーンスターチ(トウモロコシでんぷん)紫色
・餅 赤色
でんぷんは炭素や水素や酸素の小さな粒(原子)が鎖状につながってできていますが,その鎖の長さには違いがあり,長さによって反応の色も違ってきます。鎖が長いほど青色に近い色になりますが,短くなるにしたがって青紫→紫→赤紫と赤色に近づいていきます。
参考文献
・京都パスカル編著,「遊々サイエンス」,p83~P85,赤いヨウ素反応,杉原和男