平成19年度研究主題

探究心をわきたたせ,確かな学びを創る子ども

 急激な社会の変動の中で,様々な問題に直面している今,社会を生き抜くための「人間力」が問われている。中央教育審議会の教育課程部会の審議経過報告には,学習指導要領全体を見直す視点の一つに「人間力の育成」が掲げられた。社会を構成し運営するとともに,自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力である「人間力」は,これからの社会に求められる力である。

 この人間力をもった子どもは,いわゆる「基礎・基本」の力だけではなく,「学習意欲」や「自ら学び自ら考える力」さらに,「実行力」などをあわせもった子どもの姿である。この姿を実現するためには,子ども自らが知的探究心をわきたたせ,確かな学びを創っていくことが大切である。

 「探究心をわきたたせる」とは,よりよいものを求め続けていく子どもの姿である。つまり,よく考えたり,比べたり,観察したり,自分なりに表現したりする姿,不思議だなとか,きれいだなとか,すてきだなとか感じる姿,行ってみよう,調べてみようと自ら実行する姿である。「確かな学びを創る」とは,「わかる」「できる」「使える」といった知を知り,知を再構築する営みや,学びを通してより良い自分を見出していく自分探しの営み,また,活動の中で様々な人と出会い,仲間探しや仲間作りをしていく営みの積み重ねの中で実現する姿である。このような営みの中でこそ,子どもたちは「体験」と「言葉」をつなぎ,より論理的に,より科学的に物事を見たり,考えたりして知の総合化を図り,実感を伴った「確かな学び」,「価値ある学び」を獲得していくことができるのである。

 生活科と総合的な学習は,子どもが身の回りの人・社会・自然と直接かかわり,活動や体験を通して,自ら考え,自ら学び,自ら実践することによって,「体験」と「言葉」をつなげ,より確かな自分を創っていく学習活動である。これはまさに,「確かな学び」「価値ある学び」の中で「総合的な力」,つまり,「人間力」を育てていく営みである。

「探究心をわきたたせ,確かな学びを創る子ども」をテーマとして,「学ぶ意欲」や「自ら学び考える力」さらに「実行力」などをあわせもった子どもの姿を目指して授業研究に取り組んでいきたい。