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【京都市青少年科学センター】

ガラスは固体か液体か?

 ガラスは固体でしょうか液体でしょうか?このような質問をするとほとんどの人が「固体に決まってる」というような答えが返ってくるでしょう。果たして本当にそうなのでしょうか。

 まずここで固体と液体の区別をはきっりとさせましょう。どのような物質でも温度変化によって固体,液体,気体と三つの状態をとります。例えば水を例にとって考えてみましょう。温度が低いときに氷(個体)であったものが,温度が高くなると水(液体)になります。さらに温度が上がると水蒸気(気体)になりす。このとき実際に起こっている変化を考えて見ましょう,氷では,水分子(これ以上小さく分けられない最小の粒)が規則的に並んでいます。それが温度が上がるとエネルギーが与えられ,規則的に並んでいられなくなり少しだけ崩れてきます。これが液体です。さらに温度が上がりエネルギーを与えられると,分子同士が自由になり気体となります。この状態の変化で固体と呼んでいるのは結晶のことです。ガラスの場合を考えてみましょう。

 高温で溶かされた液体を冷やしていく過程で,結晶になったりせずにしだいに粘性が増し,ついには固まります。このようにしてできたを一般にガラスと呼んでいます。外見は固体ですが内部は結晶を持たず冷却して固まったものです。

 下図でガラスや石英の構造を表しました。図Aは石英(水晶)です。ケイ素と酸素でできており結晶を持っているので固体といえます。また図Bは石英ガラスの構造です。石英と同じ物質でできていますが,結晶は持っていません。よって固体とはいえません。


図A:石英

図B:石英ガラス

図C:ソーダ石灰ガラス

※結晶とは、成分原子またはイオンの幾何学的な配列が、相当範囲にわたり規則正しい繰り返しを持ち、方向によって規則的に性質が異なる均質な固体です。このような物質の状態を結晶質(crystalline)といいます。またこのような規則正しい構造が広範囲にまで及んでいないものを非結晶 (amorphous)と呼んでいます。

 以上よりガラスは非常に粘度の高い液体と呼ぶこともできます。ただ現在ではガラスの定義をするのは難しいのですが,"結晶化することなく,溶けた物が固まった物質である"といえます。

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