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【京都市青少年科学センター】

雲から始める気象観測

 雲はいつでもどこでも観察できます。 また、上空の様子をうかがい知るのにこれほど便利なものはありません。 雲の正体は氷の粒や水滴が空気中に浮かんだものです。
 しかし、条件によって見た目の姿は大きく異なり、発生する高さや形状から大きく10種類に分類されています。雲のできる場所は対流圏と呼ばれる高さ約12 km以下の大気中です。 比較的高い場所には巻積雲、巻雲、巻層雲など氷の粒からなる雲ができます。約2~7 km くらいの中層には高積雲、乱層雲、高層雲が現れ、さらに低い場所には積雲、層積雲、層雲が見られます。上下方向に十分に発達した雲を積乱雲と呼んでいます。塊状や上下方向に伸びたものを積雲状の雲、水平方向に広がったものは層雲状の雲と考えると形と名前の関係が分かり易くなるでしょう。

 以下に高度と雲の関係を示すとともに、典型的な10種類の雲を紹介します。写真を参考に、実際の空で確認してみましょう。



巻積雲

巻積雲

 魚のうろこのようなかたまりが連なった雲です。晴れた日に現れ、すぐに他の雲に姿を変えてしまいます。


巻雲

巻雲

 空にほうきやはけで描いたような雲が見られます。他にもかぎ状や羽毛状、放射状など様々な形があります。


巻層雲

巻層雲

 薄く白い雲が空をおおっています。地面には人の影ができますのでくもり空という雰囲気ではありません。


高積雲

高積雲

 ひつじの毛のようにモコモコとした雲が連なっています。青い空に白い雲と色の対比が良いため、大変美しい雲です。


乱層雲

乱層雲

 今にも雨が降り出しそうな厚い雲です。この雲の下に黒っぽいちぎれ雲が現れるとすぐに雨が降り出します。


高層雲

高層雲

 全天をベッタリとおおう雲です。太陽が透けて見えることはあっても地面には影ができません。


積雲

積雲

 綿菓子のようなかたまり状の雲です。上に伸び上がったカリフラワーのような入道雲もこのなかまに分類されています。


層積雲

層積雲

 雲のかたまりが層状やロール状になっています。全天をおおうと典型的なくもり空になります。


層雲

層雲

 山間部や盆地などでよく現れ、霧状に滞留することが多い雲です。


積乱雲

積乱雲

 入道雲がさらに発達し、最上部の形が不明確になっています。激しい雨や雷をもたらします。



では次に雲の観察の仕方をいくつか紹介します。

まずは10種類の雲を自分の目で確認しよう。

 全部を見るには意外と時間がかかります。 季節特有の雲もあるからです。台風や前線が迫っているときはチャンスです。 まるで雲の博覧会のように様々な種類の雲が空を駆け抜けます。

おもしろい形の雲をさがしてみよう。

 季節や時間帯、地形によってはおもしろい形の雲が現れます。 登山や海水浴に行ったときなど観察するとよいでしょう。 例えば高い山ではその山頂だけを覆い隠すような笠雲が現れます。 山腹を駆け上がった空気が冷やされ雲が発生し、風下側は下降気流に転じるため雲が消滅して山が笠を被ったような形状になります。 他にも風の強い日にはレンズの形をした雲ができたり、夏の暑い昼下がりにはかなとこ雲が現れたりします。

飛行機雲を観察してみよう。

 飛行機から排気された水蒸気は上空の低温にさらされ、水滴や氷の粒に変わります。また、排気ガス中のちりが核となりこの凝集を助けます。周囲の水蒸気を取り込み、粒が大きく成長したときは、いつまでも残る飛行機雲ができますが、水蒸気が少ないときは蒸発してしまうため、しばらくすると消えてしまいます。 飛行機雲は上空の大気の様子を知る手がかりになりそうですね。

今後の天気を予想してみよう。

 雲だけで明日の天気の予想をするのは難しいものです。 しかし、数時間後の天気なら可能です。
ポイントはその瞬間だけで判断するのではなく雲の変化をみることです。 巻雲が巻層雲に変わり、乱層雲がせり出してくると雨は間近と予想できます。 日頃からテレビや新聞の天気予報に注目し、雲の変化との関係を捉えられるようになりましょう。

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