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【京都市青少年科学センター】

「ミョウバンの結晶づくり」の落とし穴!(2)

 ミョウバンの結晶づくりについては多くの本やインターネットで, 様々な多くの方法やノウハウが紹介されています。しかし,それら の情報をそのまま試しても上手くいかないことがよくあります。ミ ョウバンの結晶づくりのアドバイス第二弾。

1.季節によってでき方がちがう


実際に結晶を作ってみるとわかるのですが,同じ分量,同じ温度で ミョウバンの結晶を作ってみても,夏と冬では結晶の大きさや透明 度は違います。一般的にミョウバンの結晶を作る方法として温度に よる溶解度の違いを利用する方法が紹介されています。温かいミョ ウバン水溶液に種結晶を入れた後,冷やすのですが,このときの外 気温によって冷え方に差が出ます(恒温槽など特別な装置を使う場 合は別ですが)。ですから,この実験をする時は,温度や場所,季 節によって結晶のでき具合が変化することを知っておきましょう。

2.結晶ができる速度,時間

 ミョウバンの結晶を作ると,「結晶は大きくなっているかな?」 「透明度はどうかな?」など,気になるものです。しかし,右図 のようにクーラーボックスなどを使ってゆっくりと温度を下げて いる時などは注意が必要です。 種結晶を入れてから1日では温度は下がりきっておらず,結晶が 気になって開けてしまうと外気が入ってしまい,2日目には小さ な結晶がたくさんできて種結晶にコブとしてついてしまうとい ったことが起こります。 ①と同様に季節だけでなく,実験方法によっても結晶ができる 速度や時間は変わります。


3.ミョウバンなどの結晶の保存方法

 綺麗にできた透明度の高いミョウバンの結晶も,保存方法を間違ってしまうと時間が経つにつれて,白く濁ったり,ひび割れができたりします。「ミョウバンの結晶づくりの落とし穴①」でも紹介したとおり,ミョウバンの結晶を正確にいうと「硫酸カリウムアルミニウム12水和 物」といい,ミョウバン1分子には12個の水の分子が含まれているので す。ですから,できあがったミョウバン結晶をそのまま放っておくと表 面の水分子が出ていってしまうので,白くにごってきます。(『風解』 といいます。)良かれとおもい,乾燥剤と一緒に保管してしまうと,よ り早く白く濁り,ヒビが入ってきます。 そこでミョウバン結晶を保管するときには,なるべく密閉できる容器に 入れましょう。そうすることで長い間,ミョウバン結晶を透明な状態で 保存することができます。また,素手で結晶の表面を触ってしまうと, どうしても白く濁り
やすくなるので,なるべく表面を素手で触らないよ うにすることもポイントです。



参考文献

  • 左巻建男 「理科おもしろ実験・ものづくり完全マニュアル」P44~56 東京書籍


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