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【京都市青少年科学センター】

共振ふりこ

作ってみよう!

用意するもの

  • フィルムケース 2個
  • ヒートン(No.0) 2個
  • おもりになるもの(ワッシャ―・ビー球・粘土など)
  • 直径1cm長さ1mぐらいの棒(木・金属・塩ビパイプ何でもいい)
  • バインダークリップ(棒をはさめる大きさ) 6個
  • たこ糸
  • 鉄製スタンド 2台
  • ゼムクリップ

作り方

  1. フィルムケースのふたの中心にヒートンをねじ込む。
  2. フィルムケースにおもりになるものを入れてふたをしめる。おもりの重さを調節することもできますが,とりあえず同じ重さにしておきましょう。
  3. 1mの棒を60cm(A)と40cm(B)になるように切る。
  4. AとBそれぞれにバインダークリップを図1のように取り 付け同じ長さのたこ糸でフックの部分をつなげる。
  5. Aの両端を鉄製スタンドに取り付ける。家庭では,Aの棒をカーテンレールやものほし竿に取り付けるといいです。
  6. たこ糸を40cmぐらいに切り取り、片方のはしを図2のようにヒートンに結びつける。
  7. もう片方のはしをゼムクリップに通してたこ糸同士を結び付け,結び目が上下に移動するようにしておくと糸の長さを変えるときに便利。図2のようなふりこを2個作る。
  8. ふりこのゼムクリップを図のようにバインダークリップのフックに引っ掛けてつるすとできあがり。

図1


さっそく,ためしてみよう!

さっそく,できあがった「共振ふりこ」でその動きを確かめてみましょう。 

 どちらか一方のふりこを横に少しだけそっと引いて放します。しばらくするともう一方のふりこがゆれ始めます。その動きが少しずつ大きくなり,速度と振幅が大きくなっていきます。もう一方のふりこの振動が大きくなるにつれ,はじめに動かしたふりこの振動はだんだん小さくなりやがて止まります。 
 次の動きは最初とまったく逆転し,止まっていたふりこが動き出し振動が大きくなるにつれて,動いていたふりこの振動が小さくなりやがて止まります。 
 このように,ふりこがゆれつづける限り,この動きは2つのふりこの間で交互に繰り返されます。これを見ていると,エネルギーが2つのふりこの間で順番にやり取りされていることが理解できます。

どうしてこんな不思議な現象が起こるのでしょう。

 どんなふりこもそのふりこの固有の振動数(ふりこが1秒間に往復する回数)をもっています。これを固有振動数といいます。 ふりこが1往復する時間は,おもりの重さや振幅に関係なくふりこの長さのみで決まり,長さが短いほど短くなります。つまり同じ長さのふりこは,同じ固有振動数をもっていることになります。ですから,何らかの方法でふりこにそのふりこにあった固有の振動を与えてやると振動し始めます。逆に固有の振動とは違う振動を与えてやってもふりこは動き出しません。
 今回の「共振ふりこ」では,同じ長さのふりこを2個取り付けています。同じ長さということは2つの固有振動数は同じです。一方のふりこを動かしてやると,そのふりこの固有の振動数で振動し始めます。それが,固定されていない取り付け棒(B)を振動させることになり,止まっていたもう一方のふりこに,棒(B)を介して振動を伝えていきます。
 もう一方のふりこがゆれ始めると,今度は初めに動かしたふりこの揺れを引き戻そうとするタイミングでゆれ始め,はじめのふりこを止めてしまいます。この繰り返しが揺れをやり取りしているのような不思議な動き方のひみつです。

試しにどちらか一方のふりこの長さをうんと長くしてみましょう。

 ふりこの長さを変えると固有振動数の違う2つのふりこができるわけです。どちらか一方のふりこをさっきと同じように少し引いて放してみましょう。
 すると動かしたふりこはずっと動きつづけますが,もう一方のふりこは少し動きますがほとんど止まった状態で揺れが伝わったり交互にやり取りしたりといった状況は見られません。おもりの重さや糸の長さを変えるなど,いろいろなバリエーションで試してみましょう。 いろいろな共振ふりこで揺れの面白さを体験しよう!

少し斜めに動かしてみよう!

 同じ長さのふりこのどちらか一方を横ではなくて,少し斜め手前に引いて放してみましょう。 ふりこはそのまま横に振れるだけではなくて,やがて円錐を描くようにゆれ始めます。その揺れがもう一方のふりこに伝わり,同じように円錐を描くように振れ始めます。

少しだけ糸の長さを変えてみよう!

 同じ長さのふりこを同時に同じ方向に少しだけ引いて放すと,2つのふりこはずっと同じ動きでゆれ続けます。ところが,どちらか一方のふりこを少し長くして(今回のふりこでは2~3cm)同じように同時に動かしてやると,上記の実験のように振動の移動が見られます。
 振動数の少し違う音叉を同時に鳴らすと「うなり」が聞こえますが,これと同じことが2つのふりこに起こっているのです。

ふりこを3つにしてみよう!

 ふりこの数を増やしていろいろな動きの面白さを体験してみましょう。また,もっと大きな振り子を使って試してみましょう。 上記の共振ふりこと同じ構造で写真のようなふりこを作ってみました。
 おもりはフィルムケースの変わりに280mlの小さなペットボトルを使いました。中に水を入れて重さを調節します。色水にして3色のふりこというのも楽しいかもしれませんね。あとのつなぎ方やたこ糸の結び方などは上記の共振ふりこと同じです。ただ,真中にもう一つバインダークリップを取り付けて3つのふりこをぶら下げられるようにします。
 さて,ふりこを3つにするとどんな動き方をするのでしょうか。
 さっそく,左右どちらか1つのふりこを少し引いてはなしてみましょう。
 動かしていない2つのふりこに動きが伝わってきます。上記の共振ふりこのときの動きと同じように,揺れが伝わっていきますが,今度は1つのふりこと2つのふりこの共振になっています。また,揺れの大きさを見てみましょう。1つのふりこの揺れの大きさを2つに分けたように見えます。エネルギーが2倍になったり半分ずつになったりしているように見えませんか。

3つのふりこのうち1つだけ長さを変えてみよう!

 ふりこの周期はその長さによって決まっています。そこで,3つのふりこのうちここでは真中のふりこの長さをうんと短くしてみましょう。左右どちらか1つのふりこを同じように少し引いて放します。さてどんな動きをするでしょう。
 真中のふりこを飛び越して,同じ長さのふりことだけ動きのやり取りが始まります。固有振動数の同じふりこにだけ動きが伝わるのですね。真中の短いふりこには動きが伝わりません。

自分が揺らしたいと思うふりこだけ振らしてみよう!

 ふりこを吊り下げている棒の端を持って左右に揺らしてみましょう。
 ちょっと不思議な手ごたえがありませんか。真中の短いふりこだけ揺れるように棒の動かし方を調節してみましょう。真中のふりこだけ揺れて両端もふりこは止まっていませんか。
 逆に両端のふりこが揺れるように揺らし方を調節してみましょう。今度は両端のふりこが揺れて真中のふりこは止まっていませんか。
 このように,ふりこの固有振動数にあった振動を与えられるように少し揺らし方を練習すれば自分が揺らしたいと思うふりこだけ揺らせることができます。
 3つのふりこの長さを全て変えて,棒の端に糸をつなげると,少し離れたところから自分の好きなふりこだけ揺らすことができます。うまくなればちょっとした手品ができるかもしれませんね。

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