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【京都市青少年科学センター】

浮力の実験「浮沈子」を作ろう

 みなさんは浮沈子を知っていますか? これはペットボトルに閉じこめられた金魚型のしょう油差しなどが浮き沈みする装置です。

用意するもの

・金魚型のしょう油差し(どんな形でも良いがペットボトルの口から入るもの)
・おもり用のナット(さびにくいステンレス製がよい)
・ペットボトル(無色透明の炭酸系がおすすめ)
・コップ

 材料を用意するときに注意したいのはおもり用のナットですが、ふつうのしょう油差しの口に合うのはM6という規格のものです。ホームショップ等で安く手にはいりますが、ないときは針金やエナメル線などを巻いて代用することもできます。
 さて、実験方法ですが、ペットボトルを強く握るとしょう油差しが沈み、手をゆるめると再び浮かびます。これは強くペットボトルを握ると中の水が押されますが、水は縮まず金魚の中の空気を押します。空気は縮められ、その分だけ中に水が入ってきて金魚が重くなるので沈むのです。握った手を離すと空気が膨らみ、水を押し出して軽くなるので再び浮かんできます。うまく浮き沈みしないときは、金魚の中の水量をもう一度調整してみましょう。

1. 金魚型のしょう油差しのふたを外し、口にナットをはめます。

2. コップに浮かべ、尾ビレだけが水面から出るよう中の水量を調整します。

3. ペットボトルに水を一杯に入れ、金魚を押し込みペットボトルのふたをしっかり締めて完成です!

4. ペットボトルを強く握ると沈み、離すと浮かびます。

5. ボトルを横にして見てみましょう。握っていないときはしょう油差しの中に水はあまり入っていません。

5. 強く握るとしょう油差しの中に水が入ってきて沈みます。

このようにおもしろいしょう油差しもあります。


3匹のこぶた

左からキュウリ、人参、人形


慣れてくればしょう油差しを3つ一緒に入れて、順番に一つずつ沈めるといったテクニックも身につくと思います。



バミューダトライアングルの謎に迫る!

 「浮沈子」は浮き沈みする物体の方の重さを変えましたが、今度は水の方の重さを変えてみましょう。真水より塩水の方が物体が浮きやすいと言う話は聞いたことがあると思います。これは塩水の方が真水より密度が大きいので浮力が大きくなるからです。逆に液体の密度が小さくなれば浮力も小さくなり、その結果、浮かんでいる船が沈むこともあるらしいです。「液体の密度が急に小さくなる? そんなバカな!」と思わないで下さい。この状態は、水底から連続して多くの気泡を出すことにより実現できます。水の中に小さな気泡がたくさんあれば、水中の物体が押しのける液体の重さはその分減ることになります。つまり、浮力は小さくなるのです。

 これは魔の海域と言われるバミューダトライアングルで、船が沈む一因ともいわれています。メタンガスの泡が海底から放出され、船が浮力を失うそうです。また、カヌーで川を下るとき、瀬で泡が渦を巻いているところで沈没すると、体が浮きにくいのでたいへん怖いらしいです。

「沈む船」をつくる

 気泡の影響で船が沈むことを確かめる簡単な装置をつくってみましょう。船の模型をつくるときは、発泡スチロールなど軽すぎるものや、気泡が付着しやすい素材は避けます。木でつくって少しおもりをつけてもよいですが,ホームセンターで手に入るホットボンド用スティックなどの水に浮く樹脂は、削り加工もしやすく結果もわかりやすいので船の素材には最適です。

 実験のコツはゆっくりと息を吹き込むことです。強く吹きすぎると、水が対流を起こし、沈んだ状態を保つことが難しくなります。実験成功の秘けつは、スポンジとストローの間に適度な空間を作ることと、船の素材を選ぶことです。
 以上のような実験を基本に、いろいろと「浮力」のおもしろ実験を自分で工夫してみましょう。

用意するもの

・台所用スポンジ
・くびれがある非炭酸系の 500mlペットボトル
・折れ曲がるストロー
・接着剤、カッターナイフ はさみ、ドリル 
・船の模型

1. ペットボトルの底をカッターナイフで切り取り、はさみで口を切り揃えます。

2. ふたにドリルで穴を開け、ストローを差し込み,接着剤で止めます。

3. スポンジをボトルの直径より1cmほど大きめに切ります。

4. 船の模型を作ります。

5. ボトルのくびれの部分にスポンジを押し込むと出来上がりです。

6. 水を入れて船を浮かべる。スポンジの下に水が漏れることはあまりないですが、念のためストローの口を指で押さえておきましょう。


実験の様子


沈んだ状態

参考資料

  • 海老崎功,「あわで船をしずめる!?」,ガリレオ工房の身近な道具で大実験2,p86-89
  • 海老崎功,「『バミューダトライアングル』の浮力」,毎日中学生新聞1998.8.26

※金魚型のしょう油差しとステンレスナットの組み合わせで浮沈子をつくるのは、 兵庫県立兵庫高等学校の森井清博教諭のご考案です。

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