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名 称  京都市立山王小学校
所在地  京都市南区東九条東山王町27
学校長  松谷 龍雄




  
● 研究・実践のテーマ
「未来を拓く教育の創造」


学びを自覚し、自ら学び続ける「個」の育成

 教育目標「よりよい生き方を実現しようとする子の育成」の具現化に向けて,
確かな個の見取りを柱としたキャリア教育に取り組み,
全教科にわたる授業改善に取り組んでいます。

       「自覚的実行力の育成」        
(林久徳教諭提唱の理論)

山王小学校の目指す子どもの能力をとらえやすくする見取りの尺度







 
 
●山王小学校の基盤をなす求同・求異の教育の概要 

山王小学校では,京都女子大学教授「北尾倫彦氏」の指導を仰ぎ,「基礎・基本の徹底」といわれるような全員に等しく到達させるべき教育を「同じものを求める教育」という意味から「求同の教育」と,また,「個性を伸ばす」 ことに主眼をおいた教育を「異なるものを求める教育」という意味から,「求異の教育」の実践を行っている。この「求同・求異の教育」をバランスよく調和を図りながら行っていくことが21世紀を担っていく子供たちを育てることにつながると考えている。
 この「求同・求異の教育」を通して,教育目標の具現化に向けた取組として授業改善を研究の中核に位置付け,教育の目標とその方法を明らかにしつつ,次のような観点で学習における個人差に応じた授業実践を行っている。
                

求同の教育
求異の教育
・国民として社会を生きる上で
 必要な知識や技能
(転移性を伴った知的事項)
・既習事項と関連付けた考察の
 手法
・筋道立てた思考,判断能力
・学習による感動体験や成就感
・豊かな自己実現への意欲
・自分の思いを伝える表現力
・人権尊重の実践力
 将来においてどのような学習
が必要になろうとも,基礎的・
基本的な知識や技能は全員に共
通に習得させておく。したがっ
て量的な個人差がないように等
しく到達させるべきもの。
・物事への執着力,探求心
・興味・関心を持って働きかけ
 る積極性
・様々な角度から物事を見つめ
 る認知力
・豊かな創造性と感受性
・自分らしさを伸ばす力
・友達のよさを見付け,認める
 共感的な見方,考え方

 この社会を構成している人間
の個性が違うからこそ人は自分
の役割を見出し,そこに生きが
いを感じる。したがって,でき
るだけ質的な個人差を拡大して
いくようにすべきもの。

求同・求異2次元モデル

A型(求同・求同型) ・・・授業の導入段階,知識の定着確認段階
 一斉画一授業の形である。教材も学習方法も学習時間も同じ,目標も全員が同じであり,一つの目標に向かって効率よく知識や技能を身に付けさせる伝統的な授業形態である。また,教科指導に限らず,学校行事等においても,全員に号令をかけ全員に同じことをさせる指導もこの類型に属する。

B型(求異・求同型)・・・国語科,社会科,理科,生活科,図工科など
同じ課題や内容で学習活動を行いながらも,一人ひとりに多様な考え方や解決の仕方,感じ方を引き出し,個性を生かした取組方で目標を達成させる類型。同一の学習材を使いながらも,読み取り方や解決方法を各自にまかせたり,まとめ方を工夫させたりし,結果として一人ひとりの持ち味を引き出すようにする。また,特別活動における「たてわり集団活動」で見られるように,内部での役割の分化,学年ごとに達成目標が違う等,外見的には同じような活動に見えても,それぞれ独自の取組を促す場合もこれに属する。

C型(求同・求異型)・・・算数科,体育科・音楽科・家庭科などの一部
共通の目標に向けての活動を行う際,その目標に至るまでのコースや課題,時間について一人ひとりによって異なるものを用意し,最終的な到達点は全員同じにする類型。例えば,算数などの一斉指導の後に到達状況の評価を行い,その結果,未到達の子どもには補充学習,到達した子どもには深化学習というように到達度に即して方法を可変的にする活動がこの類型に属する。

D型(求異・求異型)・・・総合的な学習の時間など
目的も方法も個人によって変え,完全な形で個性化を図る教育活動の類型。子どもの持っている個性的な可能性を最大限伸ばすことがねらいとなる。個人の調べ学習,夏休みの自由研究等がこの類型に属する。

(1) 学習指導の改善

 問題解決能力の向上・自己教育力の育成という観点から,思考の連続性を重視した横断的な学習活動ができるようにカリキュラムの編成を行い,指導のねらいや学習内容,さらに子供の思考の広がりや深まりに応じてA型〜D型,複線型・分岐型などの学習形態を工夫している。 

(2) 学習環境の改善

 直接経験を重視した体験的学習ができる環境整備づくりとして,直接的な学習材から学習プリント,学習器具や学習場所などの物的な環境整備とその活用方法,さらには指導者まで含めた人的な学習環境づくり(T・T)を効果的に進めている。

また,弾力的な時間運用が可能となる15分1ユニットとした日課表の工夫により,学習活動を充実させている。
(3)学習評価の改善
  従来の結果のみで子供の学力を評価することから,「一人ひとりのよさを生かし,育てる ための評価」という子供の側に立った評価への転換を図っている。

@基礎的・基本的な学習内容の完全定着を目指す診断的評価:「求同の評価」 
Aその子らしさとしての個性の芽を伸ばす個人内評価:「求異の評価」

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