地域とともに

本校は,明治5年5月6日,西本願寺山科別院対面所に東野校として開校し,来年には137周年をむかえる山科で最も歴史のある学校である。開校以来,この山科地域の象徴的存在としてその発展に貢献し,多くの分校を誕生させながら,多数の卒業生を輩出してきた。山科全域には,常に本校を思ってくださる先輩方も多く,何代にもわたって山階校に通っているという家庭も少なくない。母校として,常に山階校への熱い思いを抱き,その発展のためには協力を惜しまないという多くの方々に囲まれている。

また,その歴史を物語るように,京都の名木百選に選ばれたサクラやイチョウをはじめ,樹齢を重ねた多くの大木が校庭を囲み,本校が大切に守ってきた「フルーツの森」の木々とともに,四季の変化を感じさせる多くの自然にも恵まれている。

さらにこの山科地域は,古くから奈良と大津を結ぶ要衝の地として発展したことから,天智天皇陵や中臣鎌足遺跡をはじめとして多くの遺跡が見られ,本校校庭の地下にも,山科本願寺のお土居が眠っているなど,次代に受け継がなければならない歴史的遺産も多い。

そこで本校では,「ふるさと山科を思う人々の心」に気付き,「地域の歴史遺産」,「恵まれた自然」を体感し,そのよさやすばらしさを愛し,受け継ごうとする児童の育成に重点をおいている。校庭の自然,学区の町並み,山科地域の歴史や遺跡などを学びの場とし,「ふるさと」を語ってくださる地域の方々を先生として,将来において地域のよき担い手となる子どもを育てていきたい。


21世紀を生き抜く力を

これからの社会の有り様を,私たち一人一人が真剣に見つめ,考え,関わっていかなければならない時代を迎えている。科学技術の進歩や国際化が一層進展する一方で,森林の急激な減少や地球の温暖化など人類の生命を危うくする地球規模での環境問題,国内における少子化,高齢化などの社会問題も深刻である。このような社会にあって,子ども達には,一人の人間としてかけがえのない生命をもった存在として,未来に夢を抱き,自分を大切にしながら,自己をとりまく人,社会,自然の大切さに気付き,自ら働きかけることのできる資質や能力を育んでいきたい。

本校では,平成11年度より京都市教育委員会の実践研究指定を受け,生活科と「総合的な学習の時間」の研究開発に取り組み,学校教育目標「未来に夢をいだき 今日を確かに生きる子ども」として,子ども一人一人が「生き生きと楽しく学校生活をおくる姿」や「自らの学習に夢中で取り組み,主体的に考え,学ぶ姿」を求め,日々の教育活動に取り組んでいる。「自立」「共生」「創造」といった今日的なテーマを,「自分らしく生きる」「互いを大切にしながら生きる」「よりよいものを求めて生きる」という子どもの姿ととらえ,21世紀を自らの力できり拓き,かかわる人々を大切にしながら,たくましく生き抜く力をもった子どもに育てていきたいと考える。