校下の概要

  本校は,京都西部,国道9号線ぞいの丘陵地に,昭和51年より開発された洛西ニュータウンのほぼ中央に位置し,昭和53年4月,樫原中学校西分校として発足し,翌年(昭和54年)4月洛西中学校として開校された,29年目を迎える学校である。

 

 その後,ニュータウンの人口増加にともない,昭和55年に本校の分校がつくられて,西陵中学校となり,平成7年には本校と西陵中学校の分校として,大原野中学校が開校された。

 現在,本校の校区は,ニュータウン内の新林小学校,境谷小学校の2小学校区からなり,生徒数379名13学級の普通学級と2学級の育成学級を要する学校である。

 

 本来,この洛西地域は,竹林と柿畑で,付近には今もその名残を留め,春のタケノコ,秋の柿と京都の名産の一つになっている。

 また,名所旧跡も多く,西国巡礼20番目の札所で天然記念物の遊竜の松でで知られる善峰寺,西行ゆかりの寺で境内には名木小塩桜をはじめ,400本の桜が花のトンネルをつくり,洛西きっての桜の名所として知られる花の寺(勝持寺),都が奈良から長岡に移されたとき,奈良への参詣が遠いため,奈良春日大社の分霊をこの地へ勧請した大原野神社,その他数十基の古墳群や,縄文時代の遺跡も発掘され,歴史と伝統を秘めた土地柄である。

 

 ニュータウン内には,府営,市営,公団の賃貸アパート,公団の分譲アパート,市営の分譲テラスハウス,宅地分譲の個人住宅と,住居の種類も多く,それぞれが地域別に分かれていて,各地域集団ごとに自治組織がつくられている。

 

 洛西ニュータウンも,多少の流出入はあるものの,人口の急増期を終え,近年,人口の流動はあまり見られない。むしろ全国的な少子高齢化の流れを受け,若年層,とりわけ小中学生の児童・生徒数は激減している。

 

 本校においても,昭和63年の生徒数1504名を上限に年々減少し続け,校区の3分の1が大原野中学校に移転したしたとはいえ,
今年の生徒数379名は今昔の感がある。

 このニュータウンにも,20数年来定住している人々が多くなり,住民意識として開発当初とは趣を異にし,わが地域という意識が定着し,地域としての連帯感なり共同体意識が深まりつつある。