学校長からのお便り4月号

  すいれん            あし と          か

睡蓮に ふと足停めし 駆ける子ら        

 夏の日差しに照らされながら,一輪,二輪と睡蓮が咲き始めました。名木,榎の近くに流水池があります。その池の中に睡蓮。子どもらが登校する頃から花びらを広げ,昼過ぎには閉じてしまいます。その睡蓮の白さが日に照らされるとより際立ちます。流水池から聞こえるせせらぎの音,揺れる水面,そして睡蓮の花。思わず夏の暑さを忘れてしまうほどです。

 さて,学校は夏休みに入ります。子どもたちはあれこれと夏の生活を楽しみにしていることでしょう。出かけたり,普段はなかなか会えない方と会ったり,ゆったりしたりとそれぞれの夏の過ごし方を思い浮かべていることでしょう。

 音羽校では夏休みの課題の一つに全校で自由研究に取組むことにしています。児童が取組みやすいように,「夏休みの自由研究について」という資料を一人ひとりに提供しました。また,自由研究相談日を夏休み前に設けて,希望者には個別にアドバイスをしました。

「自由研究」は,自分でテーマを設定し,それを追求していく探求学習です。問題解決からまとめ方まで様々な能力を磨くことができる学習でもあります。ご家庭での協力を得ながら,積極的に取組んでください。

 ところで,自由研究はいつごろから行われるようになったかご存知でしょうか。実は戦後の一時期,国語や算数などと並んで「自由研究」が教科として小学校の科目に位置づけられていたのです。

※「自由研究」は1947年(昭和22年)から小学校に5年間ほど設けられた教科の1つです。『学習指導要領 一般編(試案)』(昭和22年度 文部省著作)に示されています。

60年以上の歴史がある「自由研究」。保護者の皆様も小中学生の頃,一生懸命取組まれたことでしょう。子どもたちが自由研究を進めるときには,その経験を生かして,いろいろとアドバイスをしてあげてください。本校では,3年生以上は理科(科学的なもの)を中心とした自由研究を,1.2年生は工作(チャレンジする人は理科的なものにも)を,自分なりに創意工夫して,じっくりと時間をかけて取組むように伝えています。一人ひとりが自分らしい自由研究を完成させることを期待しています。

 夏休み明けの自由研究展示会が楽しみです。

 



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