声援(こえ)を受け 駆け行く足に 砂が舞う
子どもたちに豊かな読書を
読書の秋,そして読書週間になると決まって「読書調査」が新聞紙上に掲載されます。そして,いつものように読書時間が短くなったという“読書離れ,活字離れ”という文字が大きく紙面に描き出されます。いったい,いつから子どもたちは読書をしなくなったのでしょうか。
今はもう成人された方,どの世代の方にお尋ねしても子どもの頃には親から「本を読みなさい。」と繰り返し言われたと答えられることでしょう。
私自身も子どもの頃には,何度も繰り返し繰り返し「本を読みなさい」「本を読まないから,〜〜なんだ」と言われたことを昨日のことのように思い出します。
読書を好きになるきっかけは,誰にも二度三度と訪れてくるでしょう。しかし,そのチャンスを逃してしまうことが大変多いように思います。まして,子ども自身がそのチャンスを自分で生かしていくことはかなり難しいのではないかと言うのが実感でもあります。
子どもを読書好きにするにはやはり,家庭でのサポートが大切です。
一番は,本や書籍との出会いの場を日常的に作ることです。
子どもと一緒に本を読む。読んであげたり,聞いてあげたり,ともに読書をしたりすること。休日には一緒に図書館や書店に出かけて本を手に取り,話をすること。食事をする場の近くに何冊か本を置いておくことも大切。
そして何より,時間を作ることがポイントです。一番簡単な方法は,一日の中に時間を決めて,テレビをつけない,ゲームをしないこと。
読書好きには努力なしにはなることができません。低学年の頃から,絵本を楽しく読む習慣をつける。そして,徐々に長い物語に挑戦したり,さまざまなジャンルの読書にチャレンジしたりすることです。努力することによってこそ,読書好きになるのです。
読書好きになることが一番。大量の読書を続けることによって初めて,文章力や表現力が育っていくようになります。
読みたい本を読みたいように読むことから,まずは始めてみましょう。