学校長からのお便り 5月号

  青き踏み  小さき靴の  音軽く
                  あおきふみ ちいさきくつの おとかろく

                                   

 昭和14年,音羽小学校の創立記念として植樹されたソメイヨシノが北門のそばに立っています。両手を広げるかのような二枝が,伸びやかに大空を目指しています。体育館横の小さな広場には,創立当時からあったといわれる榎(エノキ)が学校を守るかのように堂々とした樹形を見せています。どちらの樹木も京都市立学校銘木百選に選定された宝物。いま,若葉をぐんぐんと茂らせています。一日ごとにその緑が鮮やかになり,5月のさわやかな風に吹かれながら,軽やかな葉音をたてています。
 子どもたち一人ひとりは「人間の若葉」。木々がお日様に見守られているように,家庭や地域社会,大人の温かいまなざしのもと,子どもたち一人ひとりが,その能力を発揮し,個性豊かに,たくましく生きていくように,育んでいかなければなりません。

ソメイヨシノ エノキ


一人ひとりにはかけがえのない命が
 音羽小学校では,目指す子ども像の一つに「人も物も大切にする子ども」の育成をあげています。
 一人ひとりがかけがえのない命を持っています。人として大切にされ,認められ,自らの可能性や願いがかなえられ,幸せに暮らしたいと願っています。これらの願いは憲法で認められている“基本的人権”そのものです。これらの願いをかなえるためには,自分だけではなく,自分以外の他者の願い“基本的人権”を守らなければなりません。それは個人の責務であり,そうすることによって,自分自身の願いもかなえられ,誰もが大切にされる社会が築かれていくと考えています。
 今月,5月は憲法月間です。メディアでも,憲法について,人権について取り上げられることでしょう。機会をとらえて,子どもたちと語り合ってみてください。「自分も人も大切にすること」「いじめのこと」「自分らしく生きること」「思いやりのある言葉」などについて語りかけてください。

ある日の登校風景より


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