室町学区の史蹟案内

三時知恩寺

さんじちおんじ
新町通上立売上ル 上立売町

 今出川通新町の交差点から北を見ると,正面に同志社大学新町学舎が見えます。
この新町学舎の東側,新町通の向かい側に「三時知恩寺」はあります。
 「尼門跡らしい佇まいの三時知恩寺は浄土宗に属し,入江御所といわれます。
南北朝時代,後光厳天皇の皇女見子内親王が崇光天皇の入江御所を賜って住まれ
ました。その後,足利義満の女覚窓性善尼を開山として知恩寺となります。
 室町時代末期,後柏原天皇は宮中で毎日6回行われる六時の念仏のうち昼間の
三時をこの寺に付託されたので,三時知恩寺となりました。
 天明の大火後,恭礼門院の旧殿を賜り,本堂には本尊阿弥陀如来像,俊乃が宋
から請来したという善導大師像が安置され,重要文化財の近衛予楽院画像や京都市
指定文化財の狩野永納筆の花鳥風屏風なども所蔵しています。」
 上京区文化振興会発行「上京区の史蹟百選」より転載(転載承認済)
写真:平成14年5月17日撮影