室町学区の史跡案内

西 園 寺

さいおんじ
寺町通鞍馬口下ル 高徳寺町

 室町学区の東の端は鴨川,西端は堀川通でその距離は,約1.5Kmほどあります。
 西園寺は,室町学区の東北部にあり,近くに鴨川が流れています。寺町通に面し,
お寺が多くある寺町通の中でも最も北に位置します。
 「もと北山金閣寺の地にあった西園寺は,元仁元年(1224)に太政大臣西園寺公
経(きんつね)が北山の別業内に創建した仏堂に始まります。その寺名を家名とした
西園寺家は南北朝動乱期に一時衰微しますが,足利将軍義満はその地を所望し,
寺は室町頭に移され,天正18年(1590)に現在の地に転じます。義満がその故地
に造営したのが北山殿で,のちの鹿苑寺になります。
 現在は浄土宗で宝樹山竹林院とも称し,天明の大火後の再建になる本堂には,
重要文化財で鎌倉時代作になる木造阿弥陀如来坐像が安置されています。
 墓地には,西園寺家代々のほか,下鴨神社の祠官で歌人としても知られる梨木祐之
・祐為らの墓があります。」(上京区文化振興会発行「上京区の史跡百選」より転載。
(転載承認済)
 この文に出てくる「室町頭」という地名は,現在の室町小学校がある場所です。
写真:平成14年6月10日撮影