郷土資料室には、西陣織にかかわる様々な道具・資材が収集されています。 | |
まず、糸から始めましょう。横糸となる糸は、白い糸から様々な色に染められます。 | |
糸の中には下のように金糸や銀糸もあります。横糸と一緒に織り込んでいく金糸もあります。 右側の金色の紙のようなものは、1本づつ横糸として織り込んでいきます。 |
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これはクジャクの羽根です。糸の中には、クジャクの羽根などをよりこんだ特殊な糸もあります。 | |
染められた糸は、糸巻機(ぜんまいという動力式のものもある)で木枠に巻き取られます。 | |
木枠に巻き取られた糸です。こうのように並べられても大変に美しいものです。 | |
次に、木枠に巻かれた糸を管(くだ)という小さな糸巻に巻いていきます。 | |
次に管に巻かれた糸がひに取り付けられて、横糸となります。一度にたくさんは巻けま せんの織物を織っていく中で何度も管を取り替えます。二色の糸をを同時に使うと、また違った 風合いの織物となっていきます。 |
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次は、経糸(たていと)です。経糸はこのような状態で納品されます。経糸は専門の職人さんの 手によって調製されますが、織物の種類によって、その幅や糸数などさまざまです。 |
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経糸は、まず、何枚もの「そうこう枠」の1本1本通されます。この「そうこう枠」によって経糸が 交互に上に引き上げられ、横糸が通るすき間を空ける役割をします。また、さまざまな色の横糸 を使う場合、その糸が通る部分だけを引き上げる役をします。 |
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「そうこう枠」の部分を拡大したものです。これは金属でできたものですが、この針金のような ものに糸が通る部分に穴があいており、この穴に糸を通します。大変細かな仕事です。 |
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「そうこう枠」の小さな穴を通った経糸は、次に「筬(おさ)」を通されます。この筬は木の枠に 取り付けられています。この木の枠が、横糸を通すたびに「トントン」と手前にうちます。 |
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経糸は、細かな作業を経て、筬の目をとおされいきます。経糸が張られた状態です。 | |
織手のもとまで通された経糸は、手前の大きな丸太のような巻き上げ機につけられます。 織物がどんどん織られていくと、巻き上げ機を巻いていきます。 |
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織手の手元に、織物を巻き上げる機械があります。織りあがっていく織物は手元に巻かれ、 おりあがるとはずされます。経糸は、大変長いものなので次の製品を織るのに使われます。 |
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先に出てきた「ひ」です。この形も様々です。これらはすべて手機用のものです。 | |
下の写真は筬(おさ)です。この細いくしの目の中を経糸が通され、横糸を織り込んでいくたびに この筬が横糸をうちこんでいきます。この筬は織物のサイズや織り方によって交換されます。 これは先ほどの木の枠にはめられ、この櫛の目の中に1本1本糸が通されます。 |
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金属製のものが使われますが、竹でできた筬もあります。その精巧なつくりに驚かされます。 また、金属製の筬には、よく見るといろいろと形(櫛の目の形)がちがうものがあります。 筬全体が波のように蛇行しているものや、筬の櫛の目が斜めになっているもの、その一部が斜め につくられているものなど様々です。これも、西陣織で培われた織物の技術の一つでしょう。 |
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この織機は、ミニ手機です。誰もが簡単に織物の体験ができます。その基本的な仕組みは、 大きな機(はた)と全く同じです。 |
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これは、織物の模様のもととなる原画を方眼紙に写し取ったものです。この図案をもとに、 型紙が作られます。 |
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上のような図案を写し取った紋紙の一部ですです。1本の帯を織るためにはこうした紋紙が 大量に必要です。 |
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この紋紙の役割は、機機の上に取り付けられたジャガードの機械にセットされ、経糸の動きを コントロールして、様々な色の糸を通す隙間を空ける役割をします。西陣織の華麗なデザインを 織るために重要なものです。 |
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現在では、織機も多くが機械化され、コンピュ ータが導入されています。 このため、紋紙のかわりにフロッピーディスク が使われています。 |
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現在の郷土資料室の様子です。 | |
写真撮影 平成13年10月・室町小学校・郷土資料室(資料は全て室町校所蔵) |