学校の歴史

ヒマラヤスギ

室町小学校の校庭のすみに,大きなヒマラヤスギがあります。室町校では最も大きな木です。
いつ頃からこの木があるのか,なぜこの場所に植えられているのかについて調べました。

 室町校の私たちも地域の方も,いつもそこにたっているのが当然のように何気
なく見上げてきたヒマラヤスギ。でも,この1本の樹木には66年間の室町校の変
遷を見つめ続けてきた歴史がありました。
 この写真は,昭和11年度(1936)の卒業アルバムの巻頭にあります。
この2代目の校舎は昭和11年11月に完成しました。その竣工記念として撮影さ
れたのが完成間もない新校舎の写真です。写っている学校内の樹木のようす
をみると,校舎の窓側にそって,1階の教室の高さに満たないくらいの木が植え
られています。この木が植えられて間もない頃のヒマラヤスギなのです。
 下の写真は,昭和47年度(1972)の卒業アルバムにある教室棟の全景です。
 昭和11年に植えられてから37年が過ぎ,大きく生長した木のようすがわかり
ます。ヒマラヤスギの間には,カイズカイブキが植えられています。
 ところが,この新校舎も完成後55年が過ぎ,老朽化が進んできました。
 そこで,新しい3代目の校舎が建設されることになりました。
 2代目の校舎は平成3年2月から解体工事が始まりました。
 その時に,当時の校長であった森田琢美先生がこれらの木の中から1本でも学
校に残したいと希望され,樹形のよい1本のヒマラヤスギを現在の場所に移植され
ることになったのです。移植後10年がたちしっかりと根付いています。このヒマラヤ
スギは,これからも長い歳月,学校の大切な樹木として生きつづけていくことと思い
ます。