■研修部活動
 


学校事務の手引き


 はじめに,京都市の研修制度について紹介します。

 昭和26年に本研究会が作成した「学校事務の手びき」が市教育委員会に買いあげとなり,その功績により市教育委員会より表彰されました。そのような経過から早くから研修についての取り組みが今日の研修制度に繋がっています。昭和48年度に本研究会が市教育委員会に研修計画の要望書を提出したことをきっかけに,昭和49年度より初任者研修会,昭和51年度より新規独立者研修会が始まりました。

 昭和52年度から,研修会は本研究会と市教育委員会の共催となりました。昭和61年度「21世紀を担う京都の子どものための教育の殿堂」として,研修・研究・相談機能を有し,京都市の学校教育の一層の充実・進展を図るために,永松記念教育センターが設置されました。開設に伴い,事務職員である元会長が指導主事に登用されました。

 指導主事の職務としては,次のとおりです。
  ○「学校事務」を通して管理職および教員への指導および助言
  ○教育委員会および学校での事務改善にむけての調整 
  ○事務職員研修の計画・立案・実施

 さらに平成2年度より,研修指導員(事務職員から選出)が2名設置されました。
 研修指導員の職務は次のとおりです。
  ○指導主事による研修計画・準備・運管に協力し,講師や実習について助言
  ○受講者の意見等を把握し,事例・実習等についてニーズに見合う内容を検討
  ○研修体系の継続と充実を図る研修についての研究
  ○自主研修,支部研修の充実に努める



平成30年度活動報告

 研修部としまして,以下の3点を目標とし,一年間活動を行いました。
  1. 各部局・教育委員会と連携を図り,学校現場のニーズや標準職務に即した実務の力を身につるための研修会を開催する。

  2. 部会での討議(研修)を自校での実践に結びつけるため,各業務に関する法的根拠の研鑽など,事務職員としての専門性の向上を目指す取組を行う。

  3. 若手事務職員の育成や,各自のキャリアに応じた力の育成の充実を図り,共に学び合える取組を行う。
具体的取組
  1. 「研修会に関するアンケート」の実施

    研修部では,より充実した研修をおこなっていくため,アンケートを実施しました。アンケートは,実務に係わる研修と,資質に係わる研修に分類し,前者は,財務・設備・児童支援制度等の法令基礎の研修,財務マネジメント,カリキュラム・マネジメント,学校間連携,地域協働について,また後者は,タイムマネジメント,プレゼン力向上,ファシリテーション,組織マネジメントの研修について,会員の皆様が受けてみたいと思う研修を複数回答,記述できる形式をとり,58名の方に回答をいただきました。
     実務に係わる研修では,「財務マネジメント」,次に「財務・設備・児童支援制度に関する法令」,「カリキュラム・マネジメント」等について,資質に係わる研修は「プレゼン力向上」,「組織マネジメント」,「タイムマネジメント」等に関する希望が多くありました。
     皆様からいただいた回答と研修部の考えた「経験年数に応じてつけたい力とそのために必要な研修」とをすり合せ,今後どのような研修をおこなっていくことができるか,また,どのような研修方法をとればより多くのニーズに応えられるかということを検討し,今後の研修部活動に生かしていきます。

  2. 研修会「学校預り金事務実践発表」

    ◆日 時  平成30年11月12日(月) 
    ◆場 所  京都市総合教育センター 第1研修室
    ◆内 容  学校預り金事務実践発表
    ◆めあて  「各校の実践を共有し,つかさどる職としての関わり方を学ぶ」

     学校教育法に定められている事務職員の職務規定が「事務に従事する」から「事務をつかさどる」へと改められました。一層の職能開発や資質向上の推進を目指すとともに,キャリア段階に応じた力量形成が必要です。
     研修会では,学校預り金の「未納」をテーマとし,他校の実践を知るとともに,「つかさどる」とはどういうことなのかを考察する場としました。
     経験年数の浅い学校事務職員を対象とした内容となっていましたが,ベテランの方にも助言を頂きながら,活発な協議を行うことができました。各校における業務改善,課題解決の第一歩,つかさどる事務への第一歩となる研修会となりました。

  3. 研修会「カリキュラム・マネジメントにおける学校事務職員の役割」

    ◆日 時  平成31年1月25日(金) 
    ◆場 所  京都市総合教育センター 永松記念ホール
    ◆内 容  「カリキュラム・マネジメントにおける学校事務職員の役割」
            @ 講義
             「カリキュラム・マネジメントについて」
               講師:学校指導課 首席指導主事 宮田 功 様
            A 質疑応答
            B 研修部提案
             「カリキュラム・マネジメントにおける学校事務職員の役割」
            C 講評
    ◆めあて   「カリキュラム・マネジメントの視点」とは何かを学び,学校事務職員の役割は何かを考察する。

     「つかさどる」職として学校事務職員が学校経営へ積極的に参画し,私たち学校事務職員の専門性を活かしながら,学校経営を支える質の高い学校事務を遂行することが求められています。また,学校事務職員の専門性向上に向けた取組として,新学習指導要領や学校教育の重点においても重視されています。
     講師に学校指導課 首席指導主事 宮田 功 様をお招きし,「カリキュラム・マネジメント」について講義を頂きました。「カリキュラム・マネジメントの視点」とは何かを学び,その視点における学校事務職員の役割を参加者とともに共有しました。
     また,研修部の報告では,「カリキュラム・マネジメントにおける学校事務職員」についてPDCAサイクルを意識した実践や教育環境整備について提案し,今後の自校の取組や実践につながる研修会とすることができました。

  4. 「新・事務処理ナビ〜はじめの一歩〜」の発行(平成30年12月)

     平成29年度に政令指定都市へ教職員の給与負担が移管され,京都市立学校においても教職員庶務事務システムが導入されました。それを機に,平成26年3月に発行しておりました「事務処理ナビ〜はじめの一歩〜」を増補改訂しました。
     本来,学校事務職員が担うべき標準職務の遂行に向けて,基本的な学校事務については,適正に処理する必要があります。
     給与事務だけではなく,その周辺の業務について事由別に処理方法をまとめたもので,業務の負担軽減や適正で効率的な事務処理につながる資料として,現場で活用して頂きますよう宜しくお願いします。


令和元年度活動計画

 本年1月に中央教育審議会において,学校における働き方改革の推進に係る提言がまとめられました。学校の組織運営体制の在り方においては,事務職員の質の向上や学校事務の適正化と事務処理の効率化等の取組の必要性が示されています。平成29年4月1日には,学校教育法第37条第14項に定められている事務職員の職務規定が「事務をつかさどる」と改められました。校長・教頭等による学校組織マネジメント機能が十分に発揮されるよう,事務職員には,行政職としての専門性を活かしてより主体的・積極的に学校経営に参画することが求められています。
 研修部は,事務職員が学校に必要な存在としての力量を高める研修の充実を図るとともに,校内での業務改善を進めていくために,効果的に活用できる資料の作成や現場での実践事例の検証など,教育行政職としての専門性を向上させる活動を行います。

  1. 各部局・教育委員会と連携を図り,学校教育を取り巻く状況を踏まえながら,学校現場のニーズや標準職務に即した実務の力を身につけるための研修会を開催します。

  2. 部会での討議(研修)を自校での実践に結びつけるため,各業務に関する法的根拠の研鑽など,事務職員としての専門性の向上を目指す取組を行います。

  3. 若手事務職員の育成や,各自のキャリアに応じた力の育成の充実を図り,共に学び合える取組を行います。

具体的には,以下の2つのグループに分かれてそれぞれ取組を行います。
  • 実践発表グループ
     自主研修会での企画・実践発表
     部内研修会での実践発表

  • 資料作成グループ
     事務職員向け資料の作成
     教職員向け資料の作成
     事務の軽減を図るソフトの整備