石田ビオトープについて



 今,大人も子どももこの不透明な社会の中で大きなストレスを感じている。このことは本校の子どもたちにも例外ではない。
 このストレスを癒すために本校校庭にビオトープをつくっている。季節感にあふれ,たくさんの生き物や不思議との出会いのある環境の学校になれば,子どもたちは,一層輝きを増すはずである。自然の中で生き物や不思議に出会った時の子どもの表情にはすばらしいものがある。それは好奇心や興味・関心の期待感を高めている現れである。このような感動を伴う体験が,さらに自然大好き・不思議大好きの精神を育んでくれると確信している。そして,体全体で感じた確かな手ごたえの中で,自己実現を経験し,感性豊かな人間が形成されていくはずである。


 自然の教育力の重要性が再認識され,地球規模で環境保全の意識が高まっているが,石田小学校の地域からは自然は失われている。環境教育の場となる地域の自然環境を残すためにも,学校の敷地内に自然を確保する意義は大きいと考えている。


 石田ビオトープは,従来の学校緑化とは異なり単なる整然とした美しさや維持管理の容易さや経済性ではなく,様々な生き物とのふれあいや自主的な活動・体験の場となるようなデザインされた空間づくりを目指すものである。言い換えれば,校庭の教育的機能を新しく評価し直すことである。  つまり,子どもたちにとって,教室の中で教え込まれる形式の一斉授業とは対照的に,開放的な雰囲気の中で様々な気づきの場となるような配慮をたくさん盛り込むことが可能になる。いじめの問題や不機嫌な子どもたちのことを考えるとき,この子どもたちが生きる力を獲得し,たくましく自立に向かう手助けのひとつとして,石田小学校のビオトープがある。

 平成16年度から二期制を実施し,ゆったりとした時間の流れの中で学習活動をおこない総合的な学習の時間でビオトープづくりをおこなっている。学校の景色はふるさとの景色と同様に子どもの心の奥に原風景として刻まれる大切なものである。このビオトープを子どもたちの手でつくることによって,成就感・達成感を味わうことになる。そして,石田教育の大きな火種となることと確信している。



石田ビオトープの進捗状況

 平成16年度「みやこ学校創生事業」の指定を受け,「学校ビオトープ」づくりを中心に事業をおこなってきた。自然環境がほとんど見られないこの校区にあって,小さな滝,ゆるやかな川の流れ,池などが子どもたちの心の居場所には必要不可欠であると考えた。

 地域ボランティアの皆さんの大きな協力で石田ビオトープの風景は出来上がりつつある。子どもたちがこの質の高い豊かな空間で過ごすことによって心は癒され,学びの場としての学校が機能するはずである。子どもたちが自分の手で,自分が生活している学校空間を創ることで,保護者,地域の方々の苦労や学校に対する愛情,さらには自分自身を誇りに思う気持ちを育てることができるはずである。こういった体験をすることで子どもたちが,学校をそして地域を心から愛せるようになり,このことが石田小学校の未来を創造する基礎にもなるはずである。


 運動場の南にあるプールの南側に石田ビオトープづくりを始めている。この地は草木が密集し,ここ数年荒地になっていた。





来年度(平成18年度)は本校創立30周年にあたる記念すべき年度である。地域の人々を中心に「30周年記念事実行委員会」設立され,動き始めている。この30周年記念の中心的な事業に「石田ビオトープ」づくりがある。


 30周年に向けて,地域の方々がボランティアでビオトープの川,池をつくっていただいた。橋を作る材料の丸太も,景観をよくする岩も,その岩を積み上げるための土も地域の方々にいただいた。このような積極的な協力は,保護者と地域の方々が30周年という節目と石田ビオトープに対しての大きな期待と願いのあらわれといえる。地域,保護者の方々には感謝の気持ちと学校の責任の大きさを痛感している。


 今後この「石田ビオトープ」づくりを通して学校,保護者,地域がより強い連携関係を築きあげ,子どもたちの健全育成を図っていきたい。


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