研究主題
筋道を立てて考え表現し,共に学び合う子を育てる
〜自分の考えを持ち,伝え合う力を高める指導〜
―国語科・算数科を通して―

1.研究主題設定の理由
 本校では,平成17〜19年度,文部科学省学力拠点形成事業『確かな学力育成のた めの実践研究推進校』の指定を受け,『確かな学力』の育成を目指して,算数科の研究 に取り組んできた。過去3年間の研究では,児童が興味関心を持って問題把握ができるよう,教育メディアを活用しながら導入を工夫し,発達段階に応じた様々な算数的活動を取り入れ,補充・発展問題や自己評価の充実を図ってきた。さらに,習熟の程度に応じた指導や課題選択学習など,個に応じた指導方法の工夫についても研究を進めてきた。
  また,平成19年度(昨年度)は,『みやこパイロット・スクール〜教科研究〜』の 指定を受け,算数科を主軸として研究を進めるとともに,共に学び合うためのコミュニ ケーション能力の育成を目指した国語科の研究についても取組を進めてきた。一年間の 研究を通して,子どもたちの学ぶ意欲が高まり,主体的に学習に向かう姿が育ちつつある。一方,19年度の学力定着調査によれば,国語科において,多様なテキストに基づ いて考えることや読む力に課題が見られた。
  そこで本年度は,昨年度,算数科を主軸に重点的に取り組んできた,互いが学び合うための話し合い活動や伝え合うためのコミュニケーション力の育成を,国語科と算数科 を通して連携して進め,より実践的な学びの力を育てていきたいと考えている。
  以上の様な理由から,研究主題を『筋道を立てて考え表現し,共に学び合う子を育てる〜自分の考えを持ち,伝え合う力を高める指導〜 ―国語科・算数科を通して―』と 設定した。

2.目指す子どもの姿


(1)筋道を立てて考え表現する姿
○国語科において身に付ける力
     ・文章を読解する力
・筋道を立てて説明する力
    ・考えや思いを記述する力
○算数科において身に付ける力
     ・問題を読み解く力
     ・演繹的・帰納的に思考する力
 ・論理的に説明し表現する力  

(2)共に学び合う姿 
・自分の考えを的確に伝える力   ・
・友達の考えを正確に受け止める力
・自他の考えの異同に気付き再考する力  
3.研究の重点

(1)確かな学力の育成を目指し,学習指導の改善を図る。

○国語科
    ・「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」「言語事項」を通し,実践的な国語力を育成する。
・読むことの目的(何のために読むのか)を明確にした主体的な読みの能力を育成する。
・多様なテキストに基づいて考える場を多くもち,自分の考えを筋道を立てて説明したり書いたりする機会を充実する。
    ・グループ学習において,相手意識をもって話す・聞く力を育成する。
・読書活動を支える指導の充実(朝の全校読書と図書館教育との連携)
・自ら学ぶ意欲を育てるために単元構想を工夫する。
・学力実態を把握し,授業改善を図る。

○算数科
・基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着を図る。
・集団解決の場でグループ学習を活用することで,根拠を明らかにし,筋道を立     てて伝え,再考する力(数学的な思考力)を育成する。
・操作活動も含め,言葉や数,式,図,表,グラフなどの相互関連を理解し,そ     れらを活用して分かりやすく説明し,自分の考えを表現し伝え合う力(数学的  な表現力)を育成する。
・学力実態を把握し,授業改善を図る。


(2)個に応じた学習指導の充実を図る。 
・習熟の程度に応じた指導や課題選択学習を児童の実態に即して進める。
・特別な支援を必要とする児童に対する指導体制を工夫する。
・補充・発展学習の開発を推進する。 ・ペア学習やグループ学習など,各自が自分の考えを表現できるための学習形態     を工夫する。  

(3)指導と評価の一体化を図る。
・各時間でのつけるべき力を明確にした授業改善を図る。
・ふり返りにおける自己評価カードを活用し,次時の指導の工夫改善に生かす。
 ・B規準に到達していない児童の手だてを明確にして,個別に指導する。

(4)学習環境を整備し,児童の興味関心を高める。    
・学習掲示の充実(国語科・算数科を中心に)
・図書室の整備(低学年図書室の設置)
・詩のひろば,みんなの作品コーナーの充実
・算数コーナーの工夫
・教材・教具の開発          
・ICT機器の効果的な活用を図る。

(5)家庭・地域との連携を図る。 
・子どもたちが意欲的に取り組む家庭学習の工夫(自学自習)
・学校ホームページの充実を図る。
    ・学校・家庭・地域が一体となった各種取組への推進
4.研究の進め方

(1)授業研究の持ち方                 
@学年を母体に,低学年部・中学年部・高学年部・総合育成支援教育部各部会で話し合いをもち,研究委員が推進役となる。
A全体会では,提案等の他部会の現状や実態を出し合ったり,共通理解を図った
りする場とする。          
B全学級公開授業を行い,授業改善に取り組む。             
   C必要に応じて,全員による指導案検討会をもつ。

(2)各種研修の充実         
@教材研究の推進            
A講師を招いて,理論研修会をもつ。
B他校の研究発表会や各種研修講座への参加を推進する。


(3)学習環境の整備    
@国語部・算数部を中心に学習掲示を考える。
A常に子ども達が行きたくなる図書室づくりをする。

(4)学力向上プロジェクトによる取組
@月1回の話し合いをもち,学年の情報交換を図る。
A年度当初に,年間カリキュラムの見直しをする。
B年度当初に分析結果に考察を加えて,課題を共有する。

5.研究を支えるもの

@ 読書活動の推進(朝の全員読書・・・月曜・火曜・木曜, 図書ボランティアの 読み聞かせ)
A チャレンジ学習(国語科・算数科の取り出し指導)の充実 
            (水曜日6校時・1年生のみ火曜日5校時) 
B 言語環境の整備(校内放送・音楽コーナー・詩のひろば・掲示物など)
C 鳳徳タイムの充実(話す力・聞く力・伝え合う力の育成)
D 学校行事・特別活動の活用(実践的な力の育成)

6.部会テーマ
   
総合育成支援部
『順序や関係を考えて,自分なりのことばで伝え合おうとする子を育てる』
低学年部
『大事なことや事柄の順序を考え,進んで伝え合う子を育てる』
中学年部
『中心や組み立てを考え,意図的に表現し,伝え合う子を育てる』
高学年部
『根拠にもとづいて論理的に考え,効果的に表現し,伝え合う子を育てる』