■ SSHニュース
■2003

▼研究成果を外部コンテストに応募
SSH研究活動を通じて開発・改良された「探究基礎」講座での生徒の研究成果に対して、外部からの客観的評価を得るために、各種コンテストに応募しました。主な応募先と受賞内容は以下のとおりです。

 第1回 ジャパン・サイエンス&エンジニアリング・チャレンジ
  3件が一次審査を通過
 第47回 日本学生科学賞
  6件が読売賞を受賞
 第8回京都サイエンスコンテスト
  5件が入賞、学校賞「優秀校」
  京都市立高等学校理化研究会会長賞

また自然科学部では2年生の共同研究成果を「ボーダフォン・モバイル・エコスクール」コンテストに応募し、グランプリを受賞しました。
 研究内容 : 「多点観測によるヒートアイランド現象と雲の姿」
■2003-8/23

▼個人研究論文完成間近!!
-2年生自然探究科「探究基礎」における取組-
堀川高校は昨年度SSHに指定されました。それを受け昨年度、自然探究科1年生(現2年生)は、後期からの探究基礎で専門的実験・演習を行ってきました。そういった意味で「SSH 1期生」である2年生の探究基礎における個人論文作成がいよいよ大詰めを迎えています。

今年度は、個人で興味のある研究テーマを決定し、5月から7月まで実験・演習に取り組んで来ました。夏休み前にこれら実験はほぼ終了し、研究成果を論文にまとめました。この論文に対し、担当教員から指導が入り、現在、8月27日の論文提出を目指し論文の修正をしています。

これらの研究の中で、優秀なものは理科研究コンクールなどに応募します。
また1年次のグループ論文を9月7・8日の文化祭で展示する予定です。
■2003-8/3

▼第3回SSH運営指導委員会開催
8月3日に堀川高校で、スーパーサイエンスハイスクール運営指導委員会の第3回目の会合がもたれました。
京都市教育委員会・門川教育長ならびに本校荒瀬学校長からの挨拶、大江教頭による学校紹介の後、前年度までの取組の報告と今年度の取組の概要説明がされました。

その後、2年生探究基礎委員7人との交流の時間に入ると、生徒が各自の興味の対象や、探究基礎における研究の説明をし、その話を聞いた委員の方々から、それぞれ意見や助言を頂きました。法律・医学・動物学・宗教学の専門家である委員の方々の話は、どれも非常に興味深いもので、生徒からは「今まで理系・文系の枠に囚われて自分の興味を狭めていたが、実際の研究ではあまり区別がない、という話を聞けて気が楽になった」という意見も出ていました。
-発言要旨-

・法学にも要件事実論という行為を論理的に分析する手法がある。世の中は文系と理系の二つに分かれているというような印象を受けているかもしれないが、論理という意味ではそうではない。高校教育からこのようなことを教えて貰えれば法学も変わるだろう。また、分野を問わず要件事実論というのは通用するのでないか。
(中坊委員)

・日本文学研究の第一人者であるドナルド・キーンさんは、子供の頃数学が得意だったが、数学が人生には全く役に立っていないと仰っていた。しかし、私は彼の素晴らしい日本文学研究には数学の基礎が大きく作用していたのでは、と思った。ただ本人がそれを意識していないのはとても面白い問題だ。数学が人間の生活にどのような影響を及ぼすか、誰か研究したらどうか。
(山折委員)

・ある研究が(世の中の)役に立つかということもあるが、「知りたい」と思ったことがわかった時に嬉しいということが重要。また研究をする上で武器として色々なものがいる。要件事実論と同じく数学などは文系・理系を問わず重要な武器になるだろう。
(日高委員)

・ある外からの影響をうけてこれをやりたい!というモチベーションをもつことが大事。自分は理系・文系だからと幅を狭めないほうがよい。早いうちから理系と文系の区別をあまりし過ぎるのはよくない。例えばアメリカでは美術・心理出身の医者がいる。
(井村委員)
交流終了後も、生徒は委員の方々に研究の手法・モチベーションについての話や、進路指導(!)をして頂きました。この運営指導委員会で頂いた助言やご意見を今後のSSH事業ならびに堀川高校の活動全体に還元させていきます。
■2002

▼自然科学部の創設
 −学校全体に科学的精神を根付かせていく−

活動内容
2002/12/8 宇治田原化石調査
新生代第三紀(1600万年前)の地質の観察と化石調査。
後日、化石のクリーニングと同定を行った。
2003/1/4〜5 岡山県美星町合宿
雪の降る夜に、雲の切れ間から木星や流星の観測を行った。
2003/3/18 宝ヶ池での採水および水質調査
水質モニタリングシステムによるその場観測と、採水を行った。
採水した水は持ち帰り、分析を行う。
■2002-10/08

▼ミハイル・グロモフ教授、広中平祐先生、堀川高校で特別授業!
本年度の京都賞受賞者である数学者のグロモフ教授と、
1970年にフィールズ賞を受賞された数学者の広中先生が、
11月13日(水)堀川高校におこしになります。
■2002-9/11.12.18.19

▼研究機関を訪問しました

「探究基礎」9月11・12・18・19日
自然探究科1年生が、「探究基礎」の中で研究機関訪問を行いました。

訪問先一覧
京都大学大学院・情報学研究科
京都大学大学院・薬学研究科
京都大学大学院・理学研究科
京都大学大学院・人間環境学研究科
京都大学総合博物館
京都工芸繊維大学・工芸学部
■2002−8/18〜8/19

▼伊吹山夜間登山アンケート集計結果
 「大変だったけど綺麗な星が見られて良かった」

8月18〜19日にかけてSSHフィールドワーク、伊吹山夜間登山が行われました。

-参加者へのアンケート結果のまとめ-
生徒達が「面白いと感じた」「勉強になった」「興味が湧いた」事はそれぞれ異なっていた、という結果が得られました。
もともと天体観測に興味がある人が集まったようで、天体観測を「面白かった」と答えた生徒が最も多かったです。
また、「勉強になったものは何か?」という問いに対しては植物観察を挙げる生徒が最も多かったです。「興味が湧いたもの」としては、石灰岩に塩酸をかけると二酸化炭素が発生するという実験を挙げた生徒が最も多いという結果になりました。
■2002-8/10

▼第1回SSH運営指導委員会開催

8月10日に堀川高校で、スーパーサイエンスハイスクール運営指導委員会の第1回目の会合がもたれました。

冒頭、門川大作京都市教育委員会教育長ならびに山崎晃堀川高等学校長から挨拶がありました。その中で近年の堀川高校における教育改革と、京都市および全国の教育改革についての説明が行われました。

続いて、堀川高校・荒瀬教頭が、これまで自然探究科・人間探究科において取り組んできた、
・アメリカフィールドワークでの成果
・専門科目「探究基礎」におけるディベート・英語プレゼンテーション・論文作成などの指導
・京都賞を受賞した進化生物学者ジョン・メイナード・スミス博士の特別授業
などに関して具体的に説明し、その後、意見交換が活発に行われました。

取り組みに感動」−意見交換から−
・これまでの取り組みは素晴らしい。目的に対して具体的にやっていると思う。(日高委員)

・取り組みに感動した。企業においてリーダーには理念、思想というものが必要とされる。今後も自主性を伸ばす教育をしていって欲しい。(山折委員)

・頑張っていると感じた。今までの取り組みをさらに越えた、SSHならではの新しいカリキュラム作りが研究されることを期待している。(佐藤委員)

・高校という人間形成の初期の段階にこのような試みを行うということに感銘を受けた。ただ、自分の興味を早く絞ってしまい、知識が偏ると将来不利になる。広く学ぶことにも留意してほしい。理系の知識というものは例えば裁判官にも必要である。(井村委員)

・これまでの取り組みが前年度の(国公立大学合格率に関する)結果を出したのではないか。感動した。ジョン・メイナード・スミス博士による特別講義の内容は難しかったが、生徒はよく理解しようとしていた。それは普段の指導の成果であろう。(稲盛委員)