1年生が英語を実地で使い、異文化理解、コミュニケーション能力の向上に努めます。姉妹校のヌーサ高校では「バディ」というマイフレンドとともに過 ごす時間を持ち、複数の友人を得ました。ホームステイによって南半球に2番目の「家族」を持つことになります。「国際コミュニケーション科」の生徒にとっ て高校生活で最大級の出来事がこの海外語学研修です。入学した4月から様々な準備を進めて迎えるオーストラリアでの日々です。

「英語科」での事後アンケートで「海外語学研修旅行に行って良かった」と答えた生徒は100%。しかしこれは、単に楽しかったという意味ではないよ うです。なぜなら外国での3週間のホームステイは、辛抱と戸惑いの連続。「辛抱強さが身に付いた」との回答が83%に達していることからもそのことがうか がえます。 それは「やり切った」という達成感でしょう。90%を超える生徒が「ファミリーとの会話は自分から積極的に持ちかけ」ており、その結果か 80%の生徒が「英語力が向上した」と感じています。

同世代の友人が南半球に出来た点も重要です。訪問したヌーサ高校では10人程度の友達を得た生徒もいます。「この人達とはこれからも友達でいたい」と思っている生徒は約8割を占めています。その他、ボランティアで参加した植樹など、数限りない収穫を手にしました。

2008年度海外研修旅行記録(英語科)


この日、私たちは入学以来準備を重ねてきた海外語学研修に出発です。早朝の京都駅には大勢の保護者や先生方が見送りに来てくださり、私たちは期待と責任の重さを感じました。

貸し切りバスで到着した関西国際空港での手続きは緊張また緊張。パスポートの提示を4回も求められるなど、セキュリティーが厳しくなったという印象 を引率の先生方は持たれたようです。

ここからシンガポールへの6時間30分のフライトのあと、飛行機を乗り換え、私たちはオーストラリアのブリスベン空港へと向かいました。このフライトはさらに1時間長くかかるということでした。

2009.3.4(水)

ファミリーとの出会い

「昨日」の夕食で私たちはげんなりしました。何しろその機内食は日付が変わったころに出てきて、続く朝食は朝5時ごろだというのです。その間、飛行機の中では座ったままです。

眠そうな表情を見合せながら到着したブリスベン空港は旅客でごった返していました。そんな中、さまざまな手続きに目を回しているうちに建物の外が見えてきました。そして気がついた時には真夏の空気に包まれていました。

そこで私たちを待っていたのはケリー・コードウェルさん。ニュージーランド出身の男性スタッフです。ケリーさんの案内の下、私たちはオーストラリア・ズーを楽しみ、続いて「GV Noosa」に到着しました。

GV Noosaは私たちの研修旅行を企画してくださる語学学校です。ここで私たちはオリエンテーションを受け、ホストファミリーを待ちました。

ホストファミリーのことは出発前にはわかっていましたが、文字の状態でしか知らない人が、どんな人なのか、みんな緊張に包まれていたようでした。

やがてホストファミリーの人達が次々とやってこられて、私たちの第2の家族との生活が始まりました。

2009.3.5(木)

毎朝の集合風景

この日は初の登校日。8時半ごろになるとファミリーの自動車に送られて、私たちは「ココベイ・リゾート」に着きました。ここは20棟ほどの建物が並んでいる長期滞在型リゾートで、この場所が研修期間中の「学校」となります。

まずは青空ホームルーム。引率の先生からこの施設でのマナーを教えていただきました。続いて私たちは10人ずつのグループ別に各「教室」での英語レッスンへ。教室とはいってもかなり広めのリビングルームというような場所で、台所もあります。

午前中の英語レッスンが終わると、各教室ではファミリーの自慢話や英語武勇伝でもちきりでした。英語が通じる、通じない、ゴミ捨てが豪快だ、プールがある、犬を何匹も飼っているというような内容です。

この日の午後はクラス全体が二手に分かれての活動です。どちらのグループも行先はヌーサ・リバーですが、一つはカヤック、もう一つは「ポントゥーン・ボート」です。どちらも救命胴衣を着けての活動で、魚を追いかけたり水を掛け合ったりして過ごしました。

2009.3.6(金)

午後のアクティビティ先で

この日のホームルームで私たちは、ココベイ・リゾートの管理人であるフランクさんとキムさんを紹介して頂きました。英語科行事係の4名が挨拶をし、手土産を渡し、英語ジョークを披露しました。培ってきた英語力で喜んでもらった至福のひとときでした。

午後には「メアリー・ケアンズ・クロスウォーク」という場所へ森林浴に行き、1時間ほどの森林散歩を体験しました。途中、七面鳥が2羽、私たちの前を横切って、びっくり、という一幕もありました。

2009.3.7(土)

この日は英語レッスンはなく、午前中はユマンディ・マーケットという地元の市へ、午後はヌーサ・リバー沿いの公園(ギンピー・テラス)でのウェルカム・バーベキューです。

ユマンディー・マーケットにはアンデス風の容器はナマ」演奏が響き、とれたて野菜や地域の民芸品などが並んでいました。出店していたお好み焼屋さんの店員さんが京都市の出身とわかって意気投合した人たちもいたようです。

この場所からバスで30分ほど移動し、私たちはウェルカム・バーベキューの会場に到着。ヌーサ・リバーを行きかうヨットや水遊びをする人々を眺めながら様々なファミリーの人達とおしゃべりをしました。中には迷子になった地元の子を助けて、家族のところへ連れ戻した人もいました。日吉ヶ丘の生徒たちはとても反応が良い、と多くのファミリーの人達が好感を持っているようでした。

2009.3.8(日)

この日私たちは、各ファミリーと一緒に過ごしました。あるショッピングセンターでは「ジャパニーズ・パンケーキ」の名称で日本人の方がたいやきを売っていたようで、翌日の話題になりました。

2009.3.9(月)

この日は朝から怪しい空模様。ハリケーンが近くを通過中とのことで、はらはらしながらの1日となりました。

午前中のレッスンを終えて、午後はサンシャイン・コースト大学の見学ツアー。横なぐりの雨が降る中、キャンパス内の研究棟や図書館を見学し、外国の大学の雰囲気を味わいました。

この頃になると、ある不安感が多くの友達の心を支配し始めました。ファミリーの会話について行くのが困難で、どうしたら話が弾むか、という問題です。そこで、「言いたいことより言えること」というサバイバルフレーズをバスの車内で大合唱。みんなで気合いを入れ直しました。

2009.3.10(火)

この日の朝、HRの時間に私たちは、現地の英語講師の先生方4人にひとつずつ、プレゼントを渡しました。手作りの提灯です。提灯にはそれぞれ習字で「凜」「笑顔」「放浪」「素直」という文字が書いてあり、それぞれの意味を説明して、先生方に喜んでいただきました。  午後の活動では、アンダーワールドという水族館へ行きました。アザラシ・ショーの観客席に私たちのために予約席が合ったのは今年が初、とのことでした。

2009.3.11(水)

この日の英語レッスンの最中に不思議な連絡がありました。「レッスンが終わったら手を洗って引率の先生の所へいくように」というのです。  そこでその場へ行ってみたところ、私たちが、目にしたのはのりにくるまれたおにぎり40個。にぎってくださったのは担任の野澤先生。塩のきいた鮭おにぎりをかこんで歓声の輪が広がりました。

午後には現地の学校(グッド・シェパード・ルザラン・カレッジ)の体育館で体育の授業のようなアクティビティーを楽しみました。後日この場所でホストファミリーとのお別れパーティーがあるとのことでした。

2009.3.12(木)

ヌーサ高生との交流会

日吉ヶ丘高校には姉妹校(Noosa District State High School 以下ヌーサ高校)があり、この日はその学校への最初の訪問日。この学校の一角には「KONNICHIWA HIYOSHIGAOKA HIGH SCHOOL TOUR」という大きな掲示が出ていました。ここで私たちは英語プレゼンテーションにのぞみ、バディ(私たち一人一人に割り当てられた友達)との出会いを体験しました。

2009.3.13(金)

この日はヌーサ高校訪問の2日目。プレゼンテーションとグループ別トークの相手は日本でいう中学2年生の人たち。まだかわいらしさが残るこの人達が用意した地図帳(Atlas)を囲んでの時間となりました。

2009.3.14(土)

久々に雨の心配がなくなったこの日の行き先はゴールドコーストにあるシーワールド。片道3時間を往復する結構タフなバス旅行です。行った先ではシャーク・ベイなどで海洋生物に触れ、ウォータースキーショーを見学するなどして過ごしました。ペリカンの色彩があまりに鮮やかなので、人形が置いてあると思った友達もいました。

2009.3.15(日)

この日は日曜日のため、私たちは各ファミリーと一緒に過ごしました。中にはサーフィン大会を見学した人もいたようです。

2009.3.16(月)

午前中の英語レッスンを終えるとクラス全体が2手に分かれました。一つのグループはアボリジニ文化体験、もう一つのグループはショッピングセンターでのインタビューです。

アボリジニ文化体験では、木の枝をこすりあわせて火をおこすなど、エキサイティングな時間を過ごしました。ショッピングセンターでは買い物客に簡単なインタビューをして過ごしました。

2009.3.17(火)

朝のHRにGVNoosaのキヨさんとケリーさんに来ていただき、お礼の品を渡しました。この方々にはホームステイや各種アクティビティーの企画をして頂いています。英語係がお礼を言って、感謝の気持ちを伝えました。

午後はヌーサ高校訪問の3日目。中には農場へ案内してもらったグループもありました。

2009.3.18(水)

サンキューパーティーが迫ってきたため、この頃になると各所でグループパフォーマンスの練習が始まりました。海外研修もいよいよ大詰めの雰囲気です。

午後の活動は16日(月)に同じです。

2009.3.19(木)

この日は午前中がカヤックとポントゥーンボート、午後が英語レッスンでした。午前中は曇天だったため、暑すぎず寒すぎず、快適に活動が出来ました。

2009.3.20(金)

いよいよこの日は実質的な最終日。午前中の英語レッスンを終わると私たちはヌーサ高校への4回目の訪問に向かいました。「Farewell Party」の日です。

天気はあいにく、雨ときどき豪雨。そんな中、通された広めのスペースで私たちはバディの人たち約45名と顔を合わせました。私たちとあわせて約90名の高校生がミックスして整列している状態です。

そんな中、ヌーサ高校の国際交流担当のリサ先生が挨拶。今回の交流が双方の生徒たちにとってとても有意義な日々だったことを強調されました。続いて日本語でかなり長いスピーチを私たちに聞かせてくれたのは12年生(日本の高3)女子のレイラーニさん。去年もこの大役をこなした生徒で、1年半前に日吉ヶ丘高校へ来た13人の中の一人、とのことでした。

私たちも用意したプレゼントや英語での挨拶をして「空も飛べるはず」を合唱しました。 この後、半野外のオープンスペースに移動してサンドイッチタイム。隣接の厨房ではこの高校の生徒たち20名ほどが調理と給仕の手伝いをしていました。私たちはこの場所でバディの人たちと楽しくおしゃべりをしてから集合写真を撮りました。この時ひときわ雨脚が強まったため、どうなることかと思いましたがヌーサ高校の2人の生徒がカメラマン役で大雨の中に出て行きシャッターを押してくれました。うち一人は、1年半前に日吉ヶ丘高校へ来たというジャックさんでした。

3時前頃にベルが鳴り、ヌーサ高校の人たちはスクールバスへ。不思議なことにこの雨の中、傘もささずにグランドを横切っていく人が何人もいました。

バディとの賑わい

ヌーサ高校に別れを告げてから私たちはバスで約30分移動し、サンキューパーティーの会場へ。先日ミニ・オリンピックという活動で訪れた、グッド・シェパード・ルザラン・チャーチがその会場です。 到着してから1時間ほど、私たちはリハーサルをして最終チェックをしました。そこへぽつぽつとファミリーの人たちが到着し始めて、バイキング形式の食事が始まりました。

やがて、私たちの出番となり、10人一組のグループごとのパフォーマンス。ラジオ体操グループ、間違い探しグループ、伝言ゲームグループ、最後に40名参加のダンスで第1幕がフィニッシュ。

これに続いて、英語講師の先生から一人一人が修了証書を受け取り、各グループからも記念の色紙を先生方に渡しました。

この後私たち全員は再びステージに上がって「空も飛べるはず」の大合唱。終わったときには涙々で興奮さめやらぬひとときでした。

 

ファミリーへの感謝のパーティー

2009.3.21(土)・22(日)

長いようで短かった海外研修も今日で終わり。ファミリーと別れてバスに乗ってからも車内のあちこちでお別れの涙の乾かない友達がいました。

2時間弱のバス乗車を経て、私たちはブリスベン空港に到着しました。ここでまたもや不慣れな出国手続きに目を回し、やっとの思いで私たちは一路シンガポール経由の帰国のフライトにつきました。

片道23時間の長旅を経て私たちは、22日の午前11時前に京都駅に到着。到着寸前の車内では懐かしい光景にヤバくなったり、オーストラリアへ帰りたいという逆ホームシックが広まったりしました。濃かった20日間はこうして終わりました。

お世話になった保護者のみなさん、先生方、旅行会社の方々、オーストラリアのファミリーやGVヌーサのスタッフ、ヌーサ高校の友達や先生方、その他数え切れないみなさん、ありがとうございました。